お抹茶セット五百円(お薄茶・和菓子・付喪神) のバックアップ(No.3)


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あらすじ Edit

『父の遺した茶道具は、付喪神になっていました』
茶道が原因で家族を亡くした茶道嫌いの大学生、若月千尋。
彼に遺された尾道の茶房・夜咄堂(よばなしどう)には、茶室と古い茶道具が備わっていた。
売却するつもりの夜咄堂で、茶道具の付喪神を名乗る少女らと出会った千尋は、
予定を変更し、夜咄堂を経営する事を決める……

千尋と付喪神、そして一服を所望する客達のおりなす、風流な茶道具擬人化物語。

主な登場人物 Edit

syuzin.png若月千尋(18歳)
夜咄堂の新たな主人
茶道が原因で家族を亡くした大学生。父の遺した夜咄堂を受け継ぐ。
自己を主張せず、また薄幸でもある為、その都度「まあ、ええ事よ」と自分に言い聞かせる。
嫌いなだけあって、茶道は当然ど素人。
nuba.pngヌバタマ(115歳)
しっかり者の付喪神
尾形光琳作、水葵蒔絵螺鈿棗の『写し』の付喪神の少女。
しっかりしているが、付喪神になってからはまだ十五年で、年相応の一面も。
煌びやかな物や流行へのコンプレックスがある。
好物は東雲ドーナツ店の抹茶ドーナツ。
oribe.pngオリベ(244歳)
大笑い師匠
青織部沓形茶碗の付喪神。
何かにつけてよく笑い、ノリよく軽い性格。
だが茶道の事となれば、豊富な経験からくる高い見識を見せる。
千尋とヌバタマの師匠的存在。

作中用語 Edit

■尾道
広島県南東部に位置する情緒ある都市。
岡山市と広島市の中間に位置する港町で、市街地は千光寺山に面している。
その為、海、山、街、寺、鉄道と、小さな区画に多くの風景が、箱庭のように詰め込まれている。
背油が特徴的な尾道ラーメンが名物。
■付喪神
長らく人間に用いられた道具に強い気が篭り、実体を持つようになった存在。
実体を持つまでにはおよそ百年を要する他、幾つかの条件があるらしい。
■夜咄堂
千光寺山の中腹に存在する二階建ての木造建築。
一階に洋風の喫茶スペースと、二階に茶室が備わった茶房として営業している。
千尋の父、宗一郎がこれまでの主だったが、更にその前の歴史は現在不明。
■織部焼
千利休の弟子である古田織部が、桃山時代に創始した焼き物。
現代でも独創的に捉えられる幾何学模様や、歪んだ形状が特徴的。
緑釉も特徴の一つだが、緑釉の掛かっていない黒織部も存在する。
その旋律的な姿態は、しばしば千利休の侘びと対比される。

作品挿絵 Edit

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ジャンル・キーワード Edit

【ジャンル】
その他

【キーワード】
概要 :現代 茶道 付喪神
舞台 :喫茶店 茶室 尾道
その他:茶道具 青春 和風 風流

作者名 Edit

加藤泰幸

リンク Edit

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