コロニー・ワールド ~幻術使いは暗躍する~ のバックアップ(No.16)


あらすじ Edit

古木卓也はいじめられっ子の中学生。彼はある日、クラスメート達と共に救世の勇者として異世界へと召喚される。そこで勇者達は様々な特殊能力に目覚めた。相手の心を読む能力、瞬間移動する能力等を仲間達が手に入れる中、卓也の能力は『たまに右手が疼く能力』という役に立たないものだった。
そんな古木卓也は、主人公ではない。

主な登場人物 Edit

召喚された勇者
 神代聖騎(かみしろまさき) 
 主人公。ユニークスキルは、相手の感覚を幻覚等によって騙す『騙し(チート)』。元々クラスに友人と言える存在はいなかったが、元の世界に帰る為、そして『ある目的』を果たす為にクラスの者達を利用する。利用価値の無いと判断した敵は顔色も変えずに容赦なく殺す程の残虐性を持つ。おかっぱ頭と中性的な容姿が特徴的。
 ネタバレ(ドラッグで読めます):魔王ヴァーグリッドと神代怜悧の子。正確にはヴァーグリッドのデータを基に作った人工精子を怜悧の体内に注入することで生まれた存在。
生まれながらにスペックが高く、常に周囲から特別視されていた為に平凡な存在になることを望んでいる。もしも元の世界に帰れた場合、『異世界に行っていた者』として更に特別な人間と見られて生きていく事を危惧しており、一度元の世界の人間を全て異世界(コロニー・ワールド)に召喚し、ある程度時が経ってから全員で元の世界に帰り、全人類が『異世界に行っていた人間』という平等な存在になる事を目的とする。
 古木卓也(ふるきたくや)
 もう一人の主人公。ユニークスキルは、右手がたまに疼きだす『疼き(ティングル)』。典型的なクラス転移ものの主人公。
 舞島水姫(まいじまみずき)
 もう一人の主人公。ユニークスキルは、手で触れた相手のスキルを奪って自分の者にする事が出来る『奪い(プランダー)』。異世界転移後はクラスで唯一戦う事を拒んだが、新たな世界での暮らしが気に入ったため、元の世界に帰る為に戦う聖騎達とは敵対して魔王軍に協力する。
 藤川秀馬(ふじかわしゅうま)
 眉目秀麗で文武両道な少年で、元の世界では学級委員長。ユニークスキルは相手の心を読む事が出来る『読み(リード)』。まっすぐな性格であるが聖騎の心を読んだ際に精神が壊れ、彼の目的のために協力する。
 永井真弥(ながいまや)
 卓也の幼馴染で、彼に好意を寄せている。元の世界では副委員長で、人の世話を焼くのが好きな性格。ユニークスキルは相手の体力を回復する『癒し(ヒール)』。異世界に来て不安なクラスメート達を勇気づける。
 国見咲哉(くにみさくや)
 クラスの不良グループのリーダー格。ユニークスキルは触れた物を斬る事が出来る『斬り(カット)』。手で触れた物のみならず、魔術によって生み出した剣にも能力を適用し、魔術攻撃が聞きにくい相手にダメージを与える事が出来る。聖騎には協力的。

 桐岡鈴(きりおかりん)
 クラス女子の中で最も影響力を持つグループの少女で、咲哉の恋人。ユニークスキルは体から能力付加などの効果を持つ香りを出す事が出来る『香り(フレグランス)』。頭は切れる。
 西崎夏威斗(にしざきかいと)
 咲哉の親友で、不良グループのナンバー2。ユニークスキルは触れた物に穴を開けられる『掘り(ディグ)』。軽薄な印象を与える風貌だが、友達思い。
 武藤巌(むとういわお)
 秀馬の親友。体格がよく、中学生離れした肉体の持ち主。ユニークスキルは自分の肉体を強化できる『高まり(エンハンス)』。
 山田龍(やまだりゅう)
 元の世界ではアニメやゲームを好んでいた少年。ユニークスキルは遠くの物や壁に阻まれた物等を観て、それを他の者と共有する事が出来る『観(ウォッチ)』。聖騎に協力する。口癖は「~ですな」。
 柳井蛇(やないへび)
 龍の親友で、彼同様アニメやゲームを好む。ユニークスキルは遠くの音や小さな音を聴く事が出来、それを他の者と共有する事が出来る『聴き(リスン)』。聖騎に協力する。口癖は「~ですぞ」。
 黒桐剣人(くろきりけんと)
 龍や蛇とも仲が良い少年で、趣味はオンラインゲーム。ユニークスキルは体や持ち物を透明化出来る『消え(ディスアピアー)』。黒ずくめの衣装を好み、二刀流で戦うが某ビーターとは関係ない。決して関係ない。
 土屋彩香(つちやあやか)
 真弥の親友で背の高い、活発な少女。ユニークスキルは選択した相手が使う魔術の威力を増幅させる事が出来る『膨らまし(アンプリファイ)』。優しいが故に傷つきやすい真弥をよく励まし、支える。
 草壁平子(くさかべひらこ)
 真弥や彩香と仲がいい、大人しめな少女。ユニークスキルは壁を発生させられる『防ぎ(ガード)』。人一倍ホームシックであり、両親の事を思い出してはよく泣いている。
 宍戸由利亜(ししどゆりあ)
 平子の親友で、誰に対しても敬語で話す少女。ユニークスキルは対象に自分の魔力を分ける事が出来る『与え(サプライ)』。少し天然。
 佐藤翔(さとうしょう)
 咲哉に取り巻く不良少年。ユニークスキルは金属製の武器を生み出す事が出来る『創り(メイク)』。
 鈴木亮(すずきりょう)
 咲哉に取り巻く不良少年。ユニークスキルは自分の体を倍に増やす事が出来る『増え(マルチプライ)』。
 高橋梗(たかはしきょう)
 咲哉に取り巻く不良少年。ユニークスキルは投げたものを確実に狙った対象に当てる事が出来る『射り(スナイプ)』。

エルフリード王国
 エリス・エラ・エルフリード
 エルフリード王国第一王女。魔王軍から人族を守るために、異世界から勇者として神代聖騎達を魔術によって召喚した。優しい心を持つ少女。
 マリーカ・バーミリオン
 エルフリード王家に仕えるメイド。メイド服に隠し持った苦無を投擲して戦う。また、身体能力はかなり高い。レズビアンであり、エリスや部下のメイドとは関係を持っている。魔王軍に寝返った舞島水姫によって殺される。
 ナターシャ・スカーレット
 エルフリード王家に仕えるメイド。マリーカを尊敬している。
 エルバード・エラ・エルフリード
 エルフリード王国の国王。聖騎達には厳しい態度を取るが、これは勇者召喚をしたエリスに向けられる悪意を自分に向けさせるためであり、本来は心優しい人物であり、国民からも慕われる。舞島水姫に殺される。
 エリオット・エレ・エルフリード
 エルバードの弟。亡くなった彼に代わり、エルフリード王国の国王となる。凡庸な人物と評される。
研究者
 神代怜悧(かみしろれいり)
 神代聖騎の母親で、聖騎達が飛ばされた異世界をコンピュータを通して観察している。中学生である聖騎の母親であるにも拘らず、20代後半程度の容姿を持つ美女。
 天原考司郎(あまはらこうしろう)
 神代怜悧からは「先生」と呼ばれる老人。童貞。怜悧を研究に誘ったとの事だが詳細は不明。
 近衛茉理(このえまつり)
 神代怜悧の友人。怜悧に代わって聖騎を育てた。
上記以外の人族
魔族
 ヴァーグリッド・シン・ダーイン・アーシラトス
 魔王。人族を滅ぼすことを目的としているが、動機は不明。
 ネタバレ(ドラッグで読めます):その正体は神代怜悧がプログラミングして作った、彼女にとっての理想の男性を具現化したもの。『コロニー・ワールド』の発展を促すために与えられた脅威であり、神代怜悧に与えられたシナリオに従って行動する。
 ハイドランジア
 魔王軍最強の四戦士、四乱狂華の一人。盲目の少女だが、見なくても周囲に存在する物体の気配を感じ取る事が出来る。炎を操り、神代聖騎達を苦しめた。元は人族であったが、ある日住んでいた村に現れた盗賊に妹を殺され、自身も捕まって以来、人を憎むようになる。その後ヴァーグリッドとアルストロエメリアに助けられ、ヴァーグリッドの力により魔族となる。また、アルストロエメリアには戦い方を教えられ、「師匠」と呼ぶようになる。最期には聖騎の幻覚によりトラウマを刺激されながら死んでいった。
 ファレノプシス
 魔王軍最強の四戦士、四乱狂華の一人。右手からは冷気を放ち、左手では異空間を作る事が出来る。この異空間を『棒輪(ぼうりん)の間』と呼ぶ。棒輪の間についての説明は後述。ヴァーグリッドの「勇者を連れてくる」という命令により卓也を拉致しようとしたが聖騎の妨害に遭い失敗。その後マリーカと水姫により満身創痍に陥るが、魔王軍に協力することを決めた水姫により助けられ、勇者として彼女をヴァーグリッドの下へと連れて行った。ハイドランジア曰く「四乱狂華の中でも最弱」。
 アルストロエメリア
 魔王軍最強の四戦士、四乱狂華の一人。武人のような雰囲気であり、ヴァーグリッドに忠誠を誓う。
 パッシフローラ
 魔王軍最強の四戦士、四乱狂華の一人。ゆっくりとした話し方をする。
妖精族
 ツン
 旅の途中で聖騎達が出会った妖精族。体を透明化する事が出来る『スクルアン』という種族。水を操る能力を持つ。初めは人族に敵意を抱いていたが、心を開くようになる。
 サリエル・レシルーニア
 『棒輪の間』に閉じ込められていた聖騎が出会った、『レシルーニア』という種族の族長。自分が命を奪った生物の魂を呼び出して使役する、という能力を持つレシルーニアは古来より魂に関する研究を行っていたが、彼女は魂がどこか異世界から来ているのではないか、という仮説を立て、研究を続けていくうちに、異空間へと続くと思われるゲートらしきものを発見する。しかし偵察として送った魂が帰って来なかったことから、『ゲート』に関する研究には慎重。聖騎と出会った際には彼と意気投合し、『契約』を結んだ。その時「サリエル・レシルーニア」という名を彼から付けられた。
巨人族
獣人族
神族

設定 Edit

 世界観 
 神代聖騎達が飛ばされたのは、魔王軍によって人類の絶滅が危惧されている世界。山田龍や柳井蛇はこの世界を最近流行りのネット小説にありがちな世界に似ていると指摘した。後に聖騎は電脳世界ではないかという仮説を立てる。しかし、神代怜悧によるとその仮説は「30点」とのこと。
 ネタバレ(ドラッグで読めます):元々、聖騎達が生まれた世界とは別に存在していた異世界。『世界群』と名付けられた、幾つも世界が集まる空間の中に存在する世界の一つ。電磁波による影響を受けやすい物質で世界全体が構成されており、著名な大学教授であった天原考司郎の研究の結果、コンピュータを使用したプログラムによって干渉が可能となった。
 この世界以外にも似たような世界は存在したが、実験の失敗によって滅んだ。これには神代怜悧や近衛茉理なども関わっている。天原はこの世界を『コロニー・ワールド』と名付けた。天原らによって『コロニー・ワールド』は作り変えられ、あらゆる生物には『ステータス』が存在し、経験値をある程度得るとレベルが上がるという、ゲームのような世界になった。
 『コロニー・ワールド』は、いずれ人口が増えすぎた際に人間を移住させることも考えられており、それこそが名前の由来である。
 
 大陸
 この世界には五つの大陸と、いくつかの島々が存在する。ここでは大陸について説明する。
 ラートティア大陸
 主に人族が棲む、この世界における最大の大陸で、通称『中央大陸』。北部はほとんど魔王軍に占領されているが、大陸中央部に位置するエルフリード王国の奮闘により、以南は何とか守られている。魔王軍という脅威が存在するにも拘らず、諸国は依然として小競り合いを繰り返しており、魔王ヴァーグリッドからも呆れられている。南部の大国『ラフトティヴ帝国』は巨人族を奴隷にしているなどという噂が立つほどの強国であるが、北の大陸とは遠い場所に位置していることもあり、魔王軍との戦いには手を貸さない。東部の国『リノルーヴァ帝国』は獣人族を奴隷として捕まえては売る事で栄えている。西の国『ネクベト王国』では妖精族との交流はされていたが、妖精族の人族召喚以降、『契約』の為に人族を利用しようとしている妖精族の手によって支配されている。
 ヘカティア大陸
 主に魔族、そして魔物が棲む大陸で、通称『北の大陸』。ここに棲む全ての生物はヴァーグリッドを崇めており、忠誠を誓っている。中心部にはヴァーグリッドが住まう巨大な城『ヴァーグリッド城』があり、何枚もの堅牢な城壁と、恐ろしい魔物によって守られている。
 シュヌティア大陸
 主に妖精族が棲む大陸で、通称『西の大陸』。この世界における最小の大陸だが、火山地帯や森林地帯、砂漠地帯など、場所によってまったく違う景色を見る事が出来る。妖精族には個体名や土地に名前を付ける習性は無い。
 エルティア大陸
 主に獣人族、獣族が棲む大陸で、通称『東の大陸』。リノルーヴァ帝国をはじめとした多くの国によって獣人や獣が捕えられ、奴隷にされている。元々自然豊かな大陸であったが、人族が拠点をいくつも作る際に自然が破壊され、それによって絶滅した種族も少なくない。現在では多くの獣人族が怯えて暮らしている。
 バルゴルティア大陸
 主に巨人族が棲む大陸で、通称『南の大陸』。古来、巨人族は人族の脅威として君臨してきたが、『最初の魔術師』とも呼ばれる後のラフトティヴ帝国初代皇帝・ヴェルダルテ・ラフトティヴの活躍により巨人族と戦う術が見いだされ、今では立場が逆転している。
 
 魔術
 一部の人族のみが引き起こす事が出来る特殊な現象。炎、水、風、土、金、木、氷、雷、光、闇、無の11の属性が存在する。
 発動には『神力受球(プロヴィデンスフィア)』と呼ばれる石を先端に埋め込んだ『神御使杖(エンジェルワンド)』という杖と、呪文の詠唱が必要とされる。なお、聖騎達勇者36人は全員、いずれかの属性の魔術が使用可能。
 
 各属性についての説明
 魔術は少ない魔力において攻撃魔術は、相手にどれだけ大きなダメージを与えられるかを示す攻撃力、どれだけ広い範囲における相手を攻撃できるかを示す攻撃範囲、呪文詠唱後からどれだけの速さで攻撃を対象に届かせられるかを示すスピードといった3つの観点よって評価される。また、自分や味方の体力を回復させる、防御に使うなど、攻撃以外にも使用可能。
 炎属性:攻撃範囲が広く、攻撃力が高い。攻撃以外には使いにくい。
 水属性:攻撃力は低いが、回復を得意とする。攻撃範囲も広い。
 風属性:攻撃力、スピード、攻撃範囲がバランスよく高い。
 土属性:スピードは遅いが攻撃力はそこそこ。防御としての有用性は高い。
 金属製:スピードは土属性以下だが、防御用としての使い勝手は全属性トップ。
 木属性:攻撃力はまあまあ。様々な植物を生み出すことができるため、幅広い使い方が可能。
 氷属性:スピード及び攻撃範囲は低い。しかし攻撃力は高く、相手を攻撃した際に氷漬けにして行動不能にさせることが期待できる。
 雷属性:スピードと攻撃力がかなり高い。
 光属性:スピードは全属性中トップ。防御、回復、能力付与なども可能であるが、攻撃力は全属性最低。器用貧乏な属性。
 闇属性:攻撃力は全属性最高。しかし、攻撃以外の用途に使うには心許ない。
 無属性:利点も欠点も無い。
 

 呪文
 この世界の人族にとって魔術とは「神から力を借りて起こす事が出来る不可思議な現象」だと考えられている。
 呪文は「何の属性の神から力を借りるか」「力はどれだけ借りるか」「借りた力をいくつに分けるか」「借りた力をどのような形にするか」「それをどのように動かすか」によって構成される。
 例えば、「リート・ゴド・レシー・テーヌ・ト・ワヌ・ラヌース・ストラ」という呪文は直訳すると「光の神から借りた10の力を1本の槍として直線状に飛ばす」、意訳すると「光属性魔術を使うための魔力を10消費して1本の槍を作り、まっすぐ飛ばす」となる。
 呪文に使われる単語は『古代語』と呼ばれており、この世界において過去に使われていた言語だと言われているが、勇者全員が持つスキル『異世界言語理解』を持ってしても訳する事が出来ない。
 古代語の一部を以下に示す。
 フィア=炎 クーア=水 ウィン=風 ソルン=土 タルン=金 ツーリ=木 イース=氷 サーダ=雷 リート=光 クダン=闇 ノマー=無 ゴド=神 レシー=借りる ワヌ=1 トゥ=2 スリン=3 フォ=4 ファイ=5 シク=6 シーヴ=7 エイグ=8 ニネ=9 テーヌ=10 ハンドレ=100 サザン=1000

  

作者名 Edit

 八房 冥

ジャンル・キーワード Edit

ジャンル ファンタジー
キーワード テンプレ チート主人公 クラス転移 クズ主人公 異世界 中二 厨二 精神攻撃は基本

この作品のここがオススメ! Edit

よくあるクラス転移ものにSF的な要素を盛り込んだところ

リンク Edit

小説家になろうの該当作品に飛ぶ

作品へのコメント欄 Edit


URL B I U SIZE Black Maroon Green Olive Navy Purple Teal Gray Silver Red Lime Yellow Blue Fuchsia Aqua White