エクステンデッド・ブラッド
Wed, 14 Sep 2016 20:13:38 JST (2990d)
Top > エクステンデッド・ブラッド
あらすじ
紅坂学園に通う霧島涼介のクラスにドジっ子だが、美少女である神崎瀬奈が転校してきた。
彼女に一目惚れしてしまった涼介だが、瀬奈は古の怪物“鬼”と戦う“滅鬼士”だった。
そして、涼介も偶然ある力を得たことで、次第に“鬼”との戦いから避けられなくなっていく――。
鬼を狩る少女と、戦いに身を投じていく少年。
二人の出会いから、運命の歯車はゆっくりと動き出すのだった――。
主な登場人物
- 主要人物
- 霧島 涼介
私立紅坂学園の3年生。
小さい頃に両親を失い、妹の真由と共に学園指定の寮で暮らしている高校生。
唯一の家族である真由のことを非常に大事に思っており、責任感が強い。
困っているならば、どんな存在であろうと助けようする面もある。
ある日突然襲ってきた鬼によって、鬼の力を手に入れてしまい、
エクステンデッド(鬼人)という存在になってしまうことから、彼の生活は一変する。
戦闘時には右腕に鬼の力が宿り、変化させて戦う。
鬼の力を手に入れてからはその未知数な力に翻弄され、瀬奈からも命を狙われる。
しかし、鬼の力で何ができるのかを考えた末、大切な存在を守るための力として
自身に宿った力を振るうことを誓い、瀬奈にも「鬼にならない」と約束する。
もしも、鬼になった時は彼女に斬られることを望んでいる。
様々な戦いを経ていく中でその鬼の力は次第に強まり、涼介自身の能力も成長していく。
その戦いの中で阿修羅の力までも手に入れていくこととなる。 - 神崎 瀬奈
紅坂学園に転校してきた美少女。ほんわかとした雰囲気を漂わせている
メガネをかけており、成績もかなり優秀である反面、ドジで市井にも疎い面がある。
だが、その正体は鬼と戦う滅鬼士。それも神崎流と呼ばれる由緒ある一族の後継者。
戦闘時はメガネも外し、全くの別人のような面を見せる。
武器は紅い刀“鬼殺し”。棒状のものを素体として召喚することができる。
姉である真奈を鬼の攻撃で失ってから、鬼によって誰かが同じ哀しみを背負うことを
二度と起こさせたくはないという思いから、鬼の力を取りこんだ涼介を危険視していたが、
彼の境遇を知り、また触れあっていくうちにエクステンデッドという存在を見直していく。
次第に彼へ淡い恋情を抱くようになっていく。 - 霧島 真由
紅坂学園の1年生で涼介の妹。兄のことが好きな心優しい少女。
幼いころから足が不自由で、車いすでの生活を余儀なくされている。
そのために日常生活のほとんどを兄の涼介に頼りっぱなしで、申し訳なさを抱いている。
学費の関係もあって、兄と同じ紅坂学園を一般入試で合格し、特待生として入学した。
成績も非常に優秀であるが、その境遇のために周囲からは疎まれており、入学してから
友だちが一人もできていなかった。
そのことを兄には心配させまいと黙っていたが、瀬奈と出会ってから彼女も変わっていく。
先駆者との戦いの中で西園寺たちによって拉致され、鬼の力を植え付けられたため、
彼女もまたエクステンデッドとなってしまうが、その影響で足が治っている。 - 古村 佳織
紅坂学園の3年生で涼介の幼馴染。
将来の夢は医者ということもあって、やることはやるしっかり者。成績も優秀。
ではあるが、普段はかなりお茶目で快活。楽しむことを第一としており、
瀬奈とも早くに打ち解けた。
涼介とは小学校以来の付き合いで、彼に憧れ、好意を抱いてきたが、
涼介はそのことに気づいていない様子。
常に彼のことを考えるあまり、思い切った行動にも出てしまったりする。 - 天城 詩乃
天城流と呼ばれる滅鬼士の一族の末裔で、蒼燕学院に通う少女。
パン屋の菓子パンが大好物で、新作は率先して食べに行くほど。
パンへのこだわりは誰にも負けない。ちなみにこしあん派。
だが、滅鬼士としての腕は瀬奈も認めるほどで鬼を数体相手しても
一度に瞬殺・殲滅する実力の持ち主。
常に自分にとって得となることしかしない性格で、掴みどころがない。
天城流の一族は隠密集団であったことから、情報収集能力に長けており、
涼介や瀬奈たちの貴重な情報源となることも。
武器は蒼い刃をもった長刀。 - 幣原 琴音
涼介が偶然出会ったエクステンデッドの少女。
先駆者の事件の時に鬼に襲われてしまい、両親を目の前で喰われ、
自身も負傷したために鬼の力を得てしまったが、単なるエクステンデッドに留まらず、
鬼の角と牙が生え、赤髪になってしまうという稀な変化を見せた。
天涯孤独の身となり彷徨っていたが、滅鬼士に襲われ、命からがら逃げていた。
自分を「守る」と言ってくれた涼介には絶大な信頼と好意を寄せており、
妹の真由とも当初はこじれていたが、打ち解けていく。
しかし、彼女にはある力が宿っていたのだった。 - 支倉 舞
不良に絡まれていたところを涼介が助けた少女。
常にマイペースで明るく振る舞うが、その正体は最上流の下で
滅鬼士になることを目指して修行をしている見習いだった。
当主である最上景秋を“お師匠さま”と呼んで慕い、
自身を助けてくれた涼介に対しても信頼を寄せている。
常に刀を所持しており、身体能力も高め
過去に友人を目の前で鬼に食い殺されてしまい、それ以来、
滅鬼士となって守りたいものを守れるようにと修行してきた経緯がある。
- 霧島 涼介
- 学園関係者
- 天宮 雪絵
紅坂学園に通う1年生。真由のクラスメート。
最初は周りに同調して真由とは付き合いがなかったが、彼女に興味を抱いており、
彼女にとっての初めての友だちとなった。
あることがキッカケで真由との間に溝ができてしまったが、彼女を大事に思っており、
今では親友と呼べる存在になった。 - 諸角 美奈子
紅坂学園の女性教員。担当は国語。
涼介たちのクラスの担任でもあり、その試験は厳しいの一言に尽きる。
しかし、面倒見がよく、ルックスも抜群であるために生徒に人気な教師でもある。
- 天宮 雪絵
- 神崎家
- 神崎 司郎
瀬奈の父親であり、神崎家の血筋を守ってきた人物。
厳格ではあるが、娘を想う気持ちは強い。 - 神崎 真奈
瀬奈の姉。故人。
瀬奈が慕っていた人物であったが、滅鬼士としての力がなく、
妹の瀬奈にその座を譲ることになった。そのため、妹に鬼と戦わせることを
酷く心配していたが、彼女には見守ることしかできなかった。
そんなある日、彼女は鬼に襲われてしまい、瀬奈の前で非業の死を遂げることになる。
- 神崎 司郎
- 先駆者(パイオニア)
- 西園寺 宣人
慈善団体“先駆者(パイオニア)”を率いる代表者。
その正体はエクステンデッドで、“同志”と呼ぶエクステンデッドを集め、
“救済”と称してエクステンデッドのための世界を創ろうとしている。 - 篠原 美咲
西園寺の側近の女性。エクステンデッド。
鬼の力が相当なのか、黒い刀を使用(最大2本まで)し、滅鬼士である瀬奈を相手しても
互角に戦うことができるほどの実力者。西園寺に心酔している。
過去に産んだ子を滅鬼士に危険因子として殺害された過去があり、
滅鬼士に対する深い憎悪を抱いていたが、瀬奈や詩乃との死闘を経て変わっていく。 - 西条 勝典
“先駆者”の幹部の一人。荒々しい青年のエクステンデッド。
とにかくキレやすく、好戦的な性格で美咲を目の敵にしている。
両脚に鬼の力が宿っており、巧みな足技に乗せて戦う。 - 吉良 俊介
“先駆者”の幹部の一人。中学生くらいのエクステンデッド。
西園寺を父のように慕い、美咲を母のように慕う純粋な少年だが、
敵に対しては残忍になる。詩乃とは因縁がある模様。
鬼の力は眼帯で隠す左目に宿っており、“鬼眼術”と呼ばれる超能力を扱う。
- 西園寺 宣人
- 古賀流
- 古賀 誠一郎
滅鬼士の一派である古賀流の血を汲む男。
過去にその過激な行動を他の滅鬼士から咎められ、討伐された古賀流の復興のため、
先駆者による事件から鬼やエクステンデッドを狩り続け、力を誇示しようとした。
目的のためならば手段を選ばず、邪魔をする者は人間であっても襲う残忍な性格。
武器は緑色の十文字槍。 - 古賀 和真
誠一郎の実の弟。兄と同じく、古賀流復興のために刃を振るう。
しかし、兄とは違い、鬼やエクステンデッドに強い侮蔑の念を抱いている。
気性も非常に荒くなりがちだが、その剣の腕は瀬奈に匹敵するほど。
武器は緑色の刀。
- 古賀 誠一郎
- 最上流
- 最上 景秋
最上流の当主である青年。常に笑みを絶やさない。
東北地方の滅鬼士を束ねる存在で、その実力も確かなもの。
滅鬼士は流派の垣根を超えて協力せねばならないという考えの下、
瀬奈を嫁に迎え入れようと懇談を持ちかけてきた。
しかし、徐々に彼の本性が明らかになっていき――。 - 秋水
景秋の腹心の部下。滅鬼士である模様。
サングラスをかけており、体格も大きくたくましい。
だが、常に片言でしか喋らず、景秋の命には絶対服従を示す。
- 最上 景秋
設定
- 鬼
古来より存在する怪物。ほとんどは元々人間。
鬼によって傷つけられたりすると、鬼の力によって鬼と化してしまう。
鬼が倒されると、その鬼の存在と共に鬼を見た人々の記憶も抹消されるため、
滅鬼士が討伐し続ける限り、鬼の存在を知り続ける者はほとんどいない。- 鬼(下級)
一般的な鬼で素手や棍棒、爪などで攻撃してくる。知能は無いに等しい。 - 翼の鬼
翼の生えた鬼。空中からの急降下攻撃をしてくる。 - 鬼(中級)
斧や太刀を振るう種も存在。戦闘能力は高め。 - 鬼(上級)
巨大な太刀を振るう鬼。
戦闘能力はズバ抜けており、数が揃えば滅鬼士を圧倒することもできる。 - 白鬼
先駆者が作り出した人造の鬼。素体は拉致した人間たち。
オリジナルに比べ、西園寺たちの指示に従うだけの知能は有するが、
戦闘能力は劣っている。竜胆の花の刺青があるのが特徴。
- 鬼(下級)
- エクステンデッド/鬼人(きじん)
鬼によって傷つけられたものの、鬼の力を取りこんだ存在。
人間でもなければ、鬼でもない曖昧な存在。
滅鬼士の間では“鬼人”と呼ばれる。
ただし、鬼の力が何らかの拍子で暴走すれば、鬼と化す可能性があるため、
滅鬼士からは危険視、あるいは討伐の対象とされている。 - 滅鬼士(めっきし)
古来より鬼と戦ってきた戦闘集団。様々な流派が存在する。
現在では一般社会に紛れてはいるが、影で鬼の討伐を行っている。- 神崎流
滅鬼士の中でも由緒ある名家の一つ。瀬奈は十一代目にあたり、父の司郎は十代目。
十一代目は長女の真奈が継ぐはずだったが、彼女に滅鬼士としての適性がなかったため、
瀬奈が引き継ぎ、現在に至る。 - 天城流
滅鬼士の流派の一つ。古来より隠密行動を主とした一族。
情報網が幅広く、鬼関連の情報は常に把握しているが、謎も多い。
詩乃は天城流の末裔と称しているが、実情は不明。 - 古賀流
滅鬼士の流派の一つ。滅鬼士の中でも高い戦闘能力を有した者が多かったが、
鬼以外の存在も惨殺したり、横暴な行動が多々見受けられたため、
二十年ほど前に他の滅鬼士たちによって討伐され、滅亡した。
しかし、誠一郎と和真の兄弟のみが生き残っており、再興のために刃を振るい始めた。 - 最上流
滅鬼士の流派の一つ。神崎流と並ぶほど由緒ある名門の流派。
活動拠点は東北地方全域でその勢力としては最大規模。
かつて阿修羅と対を為す鬼“夜叉”の討伐に関わっており、その封印こそ
神崎流の者が行ったが、封印された夜叉の力は最上流が管理してきた。
しかし、最近となって怪しい動きが見え始め――。
- 神崎流
- 阿修羅
伝説の鬼と言われ、過去にその圧倒的な力で人間を脅かした存在。
神崎流の滅鬼士によって討伐され、その心臓である“鬼石(きせき)”を
封印されていたが、先駆者たちに奪取され、その溢れ出る鬼の力を利用された。
後に涼介がその力を手にし、彼が“強者”であるか“弱者”であるかを見極めようとする。 - 夜叉
阿修羅と対を為す伝説の鬼。
阿修羅を討伐した滅鬼士たちが夜叉も脅威と見なし、討伐した存在。
討伐された時は力が未完全であったためにほとんどの力を封印されてしまった。
- 紅坂学園(くれないざかがくえん)
涼介たちの通う私立高校。
進学率も高め、偏差値も高めの伝統校で、家庭事情が苦しい生徒も受け入れる制度を持つ。
大学進学を条件に奨学金と寮を提供してくれるため、涼介と真由は制度を利用して通っている。 - 蒼燕学院(そうえんがくいん)
紅坂学園と並ぶ伝統校で、詩乃が通う高校。
作者名
ジャンル・キーワード
ジャンル ノンジャンル〔ノンジャンル〕
キーワード R15 残酷な描写あり 学園 バトル ダークファンタジー 刀 鬼 異能力 主人公最強 高校生
この作品のここがオススメ!
戦闘シーンも交えながら、学園生活も描けたらなぁと思って執筆しています。
2/22に完結致しました!今までありがとうございました!
現在、番外編のエクストラ・ブラッドも公開中です!