また、私しかいない世界で のバックアップ(No.4)


あらすじ Edit

とある一軒家に、可愛い妹がいる敦盛鬼灯という少年がいた。
夜中、喉が渇いたので台所に行ってみると同じ理由で起きていた妹と鉢合わせた。そんな折、外で物音が……確認する為に玄関を開けると、二人を包み込む謎の光と共に、異世界に飛ばされてしまった!?
なんの変哲も力もないただの人間である少年は、妹と共に殺伐な世界を生き抜けるのか。そして、元の世界に戻れるのか。二人を待ち受ける真実とは――!?

登場人物 Edit

敦盛鬼灯(あつもりほおずき) Edit

本作の主人公。
黒髪黒目中肉中背、なんの変哲もないただの高校生。ただちょっと運動神経が悪くない程度の特徴しかない。強いて言えば妹を危険な領域に踏み込みかけるほど溺愛しているくらい。周囲に置いて行かれがちだった自分に負い目を感じている。
お人好しで、理不尽に人が虐げられる事を絶対に許さない正義感を持つが、自己犠牲を厭わない危険なもの。しかし決意するまでが非常に遅く、何度も何度も悩みに悩まないと答えを決められない。

 

敦盛山茶花(あつもりさざんか) Edit

本作のヒロイン。
誰に対しても敬語で、礼儀正しいが堅苦しさを感じさせない、温かい心を持った優しい目つきの少女。鬼灯とは3つ年が離れた中学生。兄と同じく極度のブラコンであり、悩みがちな兄を常に心配している。
気が強く、兄が他の女の子と話していると気になって仕方がないお年頃。よく兄に『ヘンタイ』や『キライ』だと突き放す事を言うが、それら全て愛情の裏返しである。

 
 

異世界 Edit

マルメロ Edit

逃避行中に行き倒れた鬼灯と山茶花を匿ったロリ。職業はウィッチ。
サマギ王国に住む魔女っ娘で、その服装もぴっちりとした黒い魔女装束を着ている。その為、育ち盛りの体のラインがくっきりと出ている。下ネタをこよなく愛し、鬼灯を誘惑する事に余念がない。とても明るく元気な性格で、持ち前の天才的な魔術の才能を惜しげもなく自慢する自信家。『天才』の言葉に偽りはなく、数百年を生きた魔女すら凌駕する力を持つ。
サマギには身寄りのない自分を引き取ってくれた恩があり、追手から逃げる鬼灯と山茶花について行く為に密出国した事を他の事が頭に入らなくなるほど気にしているなど、精神敵に危うい一面も持つ。

 

バルサミナ Edit

ネルセット共和国で鬼灯達が偶然出会った愛想の悪い少女。職業は忍者。
ドがつくほどの不愛想でいつも機嫌が悪そうな顔をしており一切笑顔を見せない。その為、誰も寄り付こうとせず仲間も友達も一人もいない。過去に起きた人間関係のトラブルから他人と関わる事を避けていたが、何故か鬼灯には厳しくはあるが積極的に接しようとする。
リアリストで容赦がなく、悩む鬼灯に厳しい言葉を投げかけ引っ張っていく。
数百キロメートル先に落ちた針の音をも聞き取る事ができるほどの超感覚を持つ。忍者らしく体中に武器を隠し持っているが持て余しているようでほとんど短刀しか使わない。

 

ルピナス Edit

元エリーマイル陸軍ペレヒトリッチ基地の第一狙撃部隊隊長を務めていた中佐。語尾に「じゃ」を付ける老人のような話し方をする少女。暑がり。
エリーマイルでは有名な狙撃の名手で、ライフルに限らず銃の扱いは陸軍でも一番だと謡われるほど。『オルトロス』と本人が呼ぶ二丁の拳銃を愛用し、肌身離さず持っている。
嫌らしく腹黒い性格で、たとえ見方でも目的完遂の為ならば利用し騙す。そしてそれを一切悟られないように振る舞うなど厄介な人間。表向きはクールな女性っぽく振る舞っている。
自身を『雪原の飢えた餓狼(スノーダスト・トリガーハッピー)』と呼称するように、両手に銃を持つと性格が変わり暴走する。

 

ダウニー Edit

鬼灯達がエリシオニアで出会った、巨大なバックパックを背負い、民族衣装的な刺繍が施された厚手のコートを羽織った少女。大食漢で、常に何か食べている。死体を操る死霊術師(ネクロマンサー)だが、本人はほんわかしておりそんなおどろおどろしい肩書を感じさせない。
自身の死霊術で操る相棒の骸骨がいるが、普段はバックパックに大量の食べ物と一緒にしまっている。
失踪した友人を捜索して世界中をたった一人で旅をしていた。友人の為ならばどんなものでも利用する強かさと、その温かい性格から人の輪に入り込む能力に長けている。
サバイバルには慣れている。

世界観・用語 Edit

異世界 Edit

鬼灯と山茶花が飛ばされた別の世界。
二人がいた世界とは別の時間線に存在する。全く異なる文化、人種、文明レベルの国々が混在し、その差は極端。
はるか昔に訪れた『異世界人』が知識を持ち込んでいる。

 

ゼレーネ Edit

世界各地に出没する異形の怪物。
基本的に人の少ない、不浄な地に出現するが、人の悪意が強く表出した場所があるとたとえ人の多い場所でも現れる。何も食べず栄養を必要としないが、好んで人間を殺害しようとする性質を持つ。ゼレーネに殺された人間は極稀に『ゼレノイド』と呼ばれる存在に生まれ変わる。

 

ギルド Edit

対ゼレーネ特別協同組合の通称。ネルセットに本部を置く。
ゼレーネの討伐、ゼレーネに関する事件・問題の調査と解決、ゼレーネによって殺された死体の後片付け等々、主にゼレーネを中心とした依頼をギルドに登録した人員が引き受けて解決するシステムになっている。

 

ドレッド大陸 Edit

サーヴァリア Edit

首相:ファーメリ
首都:バーレイ
人口:約8000万人
通貨:ユリー
サマギの隣、半分に分けるようにドレッド大陸の西部に位置する国。
奴隷に関する商業が盛んであり、『奴隷国家』と呼ばれるほど。奴隷を教育する教育機関を有し、無事卒業した奴隷は晴れて奴隷として自国・他国を問わず高値で売り付けられる。『奴隷』と呼んではいるがその実態は家政婦さんであり、酷い仕打ちを受けているような奴隷は稀である。ゼレーネ討伐には一番力を入れており、ネルセットと共同でギルドを運営している……と思いきやサーヴァリアの方が権限が強い。何がなんでもどんな手を使ってでも世界からゼレーネを根絶やしにしようとしている。

 

サマギ Edit

国王:ランプランサス
首都:アウズマイステリー
人口:約1億人
通貨:ユリー
サーヴァリアの隣、半分に分けるようにドレッド大陸の西部に位置する巨大な魔術国家。
女性優位の国で、国民のほとんどは女性。性には異常に開放的で、男性がこの国に紛れ込むと問答無用で犯されるなど、色々な意味で治安が悪い。サマギから男性の奴隷をよく買い取っている。
女性の国民は産まれた時から全員『魔女』である。魔術に対しては狂信的で、魔力の源泉となる空気中及び地下に存在する『マナ』を巡ってはエリシオニアと対立している。エリシオニアとの戦争の為にエリーマイルから兵器を買い取っている。

 

カメリダ大陸 Edit

エリシオニア Edit

国王:リコリス
首都:ランドマート
人口:約3憶人
通貨:ドーラ
カメリダ大陸の中央に位置する巨大な機械国家。
機械技術が非常に発達しており、その文明レベルは二十一世紀の地球を遥かに超えている近未来的な国。サイバーパンク染みた街並みの北側と、自然の多い南側に分けられる。南側は漁業が盛ん。
空気中及び地下に存在する『マナ』を採掘し、それを動力源として使っている為、魔術を狂信するサマギとは仲が悪い。
数万年以上を生きると言われる少女の姿をしたサイボーグの女王が国を治めており『デウスエクスマキナ』だと讃えられているという触れ込みだが、国民からは与太話だと思われており、女王の実態を知る者はほとんどいない。

作者名 Edit

井土側安藤

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