●しろくろ○ のバックアップ(No.44)


あらすじ Edit

 かつて敵対していた天使と悪魔。彼らは100年間戦いを繰り広げた後、互いに干渉をしない事を取り決めた。それから1000年。魔王の娘シロは領土拡大を目的とした侵略のため、人間が暮らす境界へとやって来た。一方、神の弟クロもその風習に従い境界へと降り立つ。何の偶然か、ふたりは同じ家で暮らす事に。これは、天使と悪魔の小さな恋の物語である。

登場人物 Edit

主人公
シロ
 本名シエル・オ・エリシア。本作品の主人公のひとり。誕生日は4月6日。13才→14才。魔王の娘=悪魔の王女。母親であるティアラは八年前、彼女が5才の頃に病死してしまい、それからは一層父である魔王に可愛がられて育つ。憧れの人物は母で、大人になったら彼女の様になりたいと思っている。真面目な性格。侍女のフェイスは彼女にとって母の様な存在でもあり、姉の様な存在でもある。クロと手が触れ合った時に(その前に見ていたテレビのインタビューの内容から)恋に落ちたと勘違いし、以後彼の事を好きになる。その後その感覚の正体が彼が持つ特有の電気だったという事を知るが、それとは関係無しにいつの間にか本気で彼に恋をしていた事に気付く。
 当初は侵略のために境界に来たのだが、ガレインとの一件を機に考えを改めた。

 

クロ

 本名クロノ・ヴォルトシュタイン。本作品のふたり目の主人公。誕生日は9月6日。12才→13才。神の弟=天使の皇子。少し大人ぶっていて年の割には冷めた性格。いつも気だるげ。裏表が無い性格で誰とでも対等に接そうとする。嫌な物は嫌とはっきり顔に出るタイプ。しかし時にはカッとなる事もあり、感情の振れ幅が非常に大きい。肉親は神である姉のベルたったひとり。彼女とはいつも喧嘩しているが、心の底では大切な存在として認識している。シロを三年前に死んだ妹、クレアと重ねて見てしまっていたが、やがて彼女の事を好きになっていた事に気付く。神の一族特有の発電能力を持つ。

 印堂に捕らわれた際に「ゆらぎ」が起こり電気エネルギーの塊と化してしまうが、シロや人工天使達の働きによって元の姿に戻る事が出来た。

 以前好きな人がいたらしいが、詳細は不明。

 

イヴ

 不老不死の悪魔の少女。年齢は13才で止まっている。実はエリシア王家の血筋で1000年前に天使に襲われ瀕死の状態に陥ったが、ルルゥとの約束を果たすためにさららの遺した術により不老不死となった。ツインテールと八重歯が特徴。一人称は「あたし」。普段は見た目に相応しい明るい姿ではしゃいでいるが、時折生きてきた年月相応の老婆の様な貫禄を見せる、二面性のある少女。

 ちなみに、アルファベット表記では「Eve」ではなく「Ev」。この名前は彼女がシロ達と出会った後に自身で付けた物で本名は別にあり思い出せないでいるが、頭文字が「ア」である事が「もうひとつの恋の物語編」にて明かされた。

 セシルという年の離れた弟がいた。

 

魔界
魔王族とその関係者
フェイス
 魔王に仕える少女。16歳。実は堕天使で、七年前に家族を殺され、彼女ひとりだけが天界と魔界とを直通で結ぶ次元の穴に堕とされた。その後魔王家に拾われ、忠誠を誓い生涯仕え続ける事を決意する。母を亡くしたシロを何かと気にかけ身近で世話をする。想いを寄せていたライアに裏切られ彼を「殺したいほどに」憎み、ずっと彼への復讐心を抱いていた。
 フェイスというのは拾われた後に付けられた名前で、本名はソフィア・レドナー。一人称は「わたくし」で、とても丁寧な言葉遣いをする。上記の理由から天使を極端に憎んでいたが、クロとの交流をきっかけに作中で時間が経つにつれてその気持ちは薄れていった様子。天界では両親の他、弟もいた。

 

魔王

 魔界の支配者。シロの父。名はアレクサンド・ル・エリシア。年齢は40代前半。ちょっとぽっちゃり気味。物腰が柔らかく、穏やかな性格。人の話にきちんと耳を傾ける。親馬鹿。シロの事が大好き。故人であるティアラとは見合い結婚した経緯がある。亡き父からはアレックスと呼ばれていた。

 

サバス

 魔王の側近で補佐役。彼が住むアインシュタット大魔城の最高職責者。城内のあらゆる実務を取り仕切っている。真面目な性格で冗談があまり通じない。シロの事になると暴走する魔王にブレーキをかけるいいお目付け役。

 

ティアラ

 シロの母で、魔王の妻、つまり魔王妃。八年前に病死している。シロの憧れの存在。彼女の出産後、育児に弱気になっていた魔王を力強く励ました。彼からはティアという愛称で呼ばれている。

 ちなみに「シエル」という名前はティアラが付けた物で、シロの当初の名前は「クロエ」だった。

 

シロの祖父

 魔王の父で、前魔王。シロと一緒にフラワー・ガーデンに行きたがっていたが、望み叶わぬまま他界してしまう。

 

さらら

 イヴと同い年の人間の少女であり、彼女の親友。日本に暮らしていたが5才のある日境界の探査に行った王家直属の調査隊が帰界するために開いた次元の扉に巻き込まれて魔界にやって来た。以後魔界に興味を持ち大魔城に居座る。イヴとは真反対の性格で、しっかり者。学問にも熱心であり人付き合いも得意。さらに魔術の才能もあり、イヴの憧れの存在でもあった。

 ルクィスの祭りの時に天使の脱走兵からイヴをかばい命を落とした。

 

キルト

 エリシア王家に仕える兵士。24歳。人当たりが柔らかく、親しみやすいキャラクター。イヴの護衛を務めていた。

 

その他の悪魔
ギルバート
 商人。出身は商人の町が多い国シュヴァルゼン。この国の人々は独特の訛り(関西弁の様な訛り)を持っていて、ギルバートもその例に漏れない。
 年齢は30代半ば。魔界中を行商して回り、あらゆる場所へ行き尽くしたためかねてからの夢であった異世界商売に踏み込むべく、シロが異界への門を開けた時に同時多発した時空の歪み=自然発生した異界への門に飛び込んで境界へとやって来た。
 境界では行商はせずに「居雑貨屋 香林の園(いざっかや かりんのその)」という店を構える。喫茶店+雑貨屋といった感じの商売形態で、店内の雰囲気は南国風。お洒落な音楽も流れている。シロとイヴからは「ギル」と呼ばれる。

 

ガレイン

 1000年前イヴ達によって本の中に封印された悪魔。年齢は20代後半ほど。自らが編み出した時間を巻き戻す魔術によってエネルギーを発生させ実体を取り戻し、境界を我が物にしようとした。しかしちょっと馬鹿。一人称は「俺様」。シロとイヴによって倒され、消滅した。

 

アゼル、ペル、ガイン

 シロが境界に行くために次元の扉を開いた際に同時多発した空間の歪みのひとつに巻き込まれた三人組。魔界に帰れなくなっていたが、海水浴場で彼女を偶然見付け、ギルバートの空間を歪める札のレプリカの力により魔界に戻って行った。年齢はアゼルが二十代後半から三十代前半といった様子で、ガインはそれより若い。三人の中でアゼルが兄貴分の様な立場となっている。

 

ギルディリス・ハイデガー

 かつて大魔城に兵士として仕えていた男。二十年前のルクリクス戦役ではサバスと共にその死線をかいくぐり、「鬼」と呼ばれて恐れられた。現在は退役しており、サルタージという地に住んでいるが、魔王のダイエットのため大魔城に呼び寄せられた。魔王やサバスは彼の事を「ギルド」と呼ぶ。

 

七聖獣
 魔王族に代々仕えている七匹の魔獣。高い魔力を持っている事から聖獣と呼ばれている。魔界の創世神話にも関わっている。また、言語を解す事も出来る。
ベルゼブブ
 蠅。オス。愛称はベルゼ。お菓子が好物で、暴食家。
アスモデウス
 兎。メス。愛称はアスモ。色欲が強い。幻を見せたり、他のものに化けたりする事が出来る。
ルシファー
 七聖獣の筆頭の孔雀。オス。愛称はルシフ。自信家で、アスモ曰く傲慢。盾(結界)を自由に作り出す事が出来る。その力を使う時に翼を広げるのが癖。
 シロはガレインとの戦闘の際補助道具として彼の結界を板の様に利用していた。
サタン
 猿。オス。怒りっぽい性格で、常に頭に血が上っている。同じく七聖獣のベルフェゴールとは仲が悪い。剛力の持ち主で、怒れば怒るほど力が強くなっていく。またそれと共に体も大きくなっていく。
マモン
 猫。オス。クールでキザな性格。一定時間触れて調べる事によって物をコピーする事が出来る。 

 

天界
神とその関係者
ベル
 天界を統治する存在、神。クロの姉。23歳。趣味は飲酒と花札や麻雀といった遊戯(というか博打)。出会いを求めてしばしば合コンにも行ったり行かなかったり。
 普段は粗雑で乱暴な性格だが、神として振る舞う時には真逆の言動を行う。何があってもたったひとりの弟であるクロを守り抜くと心に決めている。それは単純に命を、という意味だけではなく、まだ幼いクロを利用しようとする大人達から、という意味でもある。クロの良き理解者であると共に後見人でもある。

 

クレア

 三年前にハイディルタス研究所の爆発事故に両親と共に巻き込まれて死んでしまったクロとベルの妹。享年8。シロとは顔も声も似ていないが、どことなく雰囲気が似ている。クロは爆発事故の日に彼女に対して嘘をついてしまい、その事が心に残っている。

 

エリー

 本名エリザベス。20歳。学生時代のベルの後輩。その縁で三年前からクロの住む離れの邸宅に住み込んで働き、彼の身の回りの世話をしていた。純粋な心を持ち、素直な性格。思っている事がすぐに表情に出るタイプ。クロの事を弟のように可愛がりながらも主として慕い彼に仕えている。

 

フィリィ

 本名フィリアンヌ。シロとクロと同い年で、クロの許嫁。しかし実際は祖父による政治利用のための婚約で、今となっては形だけの物。以前はクロの事を好きだったが、彼に他に好きな人がいる事を悟り、その人には絶対に敵わないと思ったため諦める。

 アイドルグループ「フェアリー・テイル」として芸能活動中。

 

ライオネス

 フィリィの兄で、ベルの幼馴染。クロからは親しみを込めて「リオ兄」と呼ばれている。天界の特別警務隊「イージス」に所属しており、働きぶりはなかなかいいらしく、上司から厚い期待を寄せられている模様。

 女性に節操が無く、知り合った女の子にひたすら声をかけてデートに誘ったりしている(ただしベルは除く)。その点にベルはあきれている様子。

 

ルルゥ

 イヴやさららと同い年の天使の少年。1000年前当時のヴォルトシュタイン家の第四皇子であった人物。一族に伝わる発電能力が特に強く、感情が高ぶったり、力を使い過ぎたりすると存在が揺らぎ自我が欠落して電気エネルギーの獣と化してしまい、それを父である神に恐れられ政治利用され捨てられてしまった所をエリシア家に匿われた。イヴと過ごしていく中で少しずつ彼女に惹かれていく。天使と悪魔の抱えている秘密を探るためにひとり天界へと戻ったが、神殿に忍び込んだ際に兄であるシリスに見付かり父殺しに利用されて「ゆらぎ」を抑えられなくなってしまい、最終的に自力で空間を歪ませ魔界へと帰還するが実体を取り戻す事無く流れ星となって大地へと散った。

 

ニーウェッグ

 悪魔との停戦協定に訪れた使節団の代表。年齢は30代半ば。長身であり、切れ長の目が特徴。神の命令によりルルゥ暗殺を実行したが未遂に終わる。その際に彼によって左目を抉り取られた。

 

その他の天使

ライア・レオニス

 17歳。麻薬中毒になった母を助けたい心を利用されて結果的にフェイスの家族を殺してしまった少年。ずっとその罪を背負い、その元凶である「使徒」の一族のひとり、ゾマスへ復讐をするために仲間と共に神殿を占拠した。しかし計画は失敗に終わり「ヘヴンリィ」に関する資料をフェイスに託して息絶えた。

 名前の由来は「liar」(嘘つき)。

 

境界
聖道学園の生徒・職員
小早川薫
 聖道学園中等部に通う少年。クロのクラスメイト。眼鏡をかけていて地味な見た目。絵に描いたようなゲーム大好き少年。勉強は得意だがスポーツは苦手。
 初等部に通っていた頃は郷田と友達だったが、六年生の夏頃から彼が不良と付き合いを持つ様になったため、それをしだいに怖がるようになり、自然と彼から心理的に距離を置き始め、その事がきっかけで彼からいじめられる事に。最終的にクロの計らいで仲直りをする。
 シロやクロの正体を知っている。

 

郷田茜

 クロと薫のクラスメイト。薫をいじめていたがそれは彼に疎ましく思われているのに腹が立っていたため。クロの仲介で仲直りをする。絵に描いたような不良。ある日シロに一目惚れをし彼女の事が気になっていたが、クロとの一騎打ちに敗れ諦める。

 

谷口

 郷田といつも一緒にいる男子のひとり。クロと薫のクラスメイト。比較的常識人のツッコミ担当。

 

内藤

 谷口と同じく郷田といつも一緒にいる男子生徒。クロと薫のクラスメイト。郷田を完全に崇拝しているバカ。

 

佐倉陽菜

 シロのクラスメイト。アニメオタクで、大きな瞳が特徴。背は低め(シロより少し高いほど)。結とは初等部からの長い付き合い。ガレインの一件の際にシロ達の素性を知る。

 

紫宮結

 陽菜と同じくシロのクラスメイト。陸上部に所属するスポーツ少女。陽菜と同じく、ガレインの一件の際にシロ達の素性を知る。

 

早見凛琥(リンク)

 クロや薫のクラスメイトで学級委員。実は堕天使の末裔で、邪眼という特殊能力を持ち、目が合った人物を自分の思い通りに操ったり、幻を見せたりする事が出来る。自分の一族を堕天させた神の子孫であるクロに細やかな復讐を果たすためにシロをさらい、文化祭の日に鬼ごっこで勝負する。結果的に彼の復讐は失敗するが、クロの謝罪を受けてそんな事などどうでもよくなる。文化祭後は病気の母の転院のため聖道学園から転校していく。栞音(カノン)という四才下の妹がいる。

 ズメイ

 早見の精神の中で飼われている翼竜の幻獣。実体は持たず、周辺の人々の精神に直接干渉させる事でその姿を現す事が出来る。

 

有栖川

 イギリス育ちの男子。端整な顔立ちで少し変わった性格だが、憎めない。女子にモテる。

 

晴喜

 中等部三年生。人工天使のひとり。気が弱く真面目な性格。受験について不安を抱えていた。徐々にエスカレートしていった「粛清」に疑問を抱き、シロに助けを求めた。

 

竜斗

 中等部一年生。人工天使のひとり。晴喜とは対照的に生意気で正義感が強い。そのため好かれる人間には好かれるが嫌われる人間にはとことん嫌われる事が多く、それが精神的な負荷になっていた。亜沙美との協力でクロを印堂の元へ連れていくが、パワード・スーツ着用の際に服用する薬についての真実を知ってしまい、以後はクロを助けるのを手伝った。

 

亜沙美

 中等部一年生。人工天使のひとり。友達作りが苦手で学校生活に悩んでいた。晴喜、竜斗と同じくクロを元に戻すのを手伝った。

 ちなみに人工天使は筋肉が発達しているスポーツ推薦クラスに在籍している生徒の中から選ばれている。

 

印堂壬那伊(ミナイ)

 本名ミナイ・フィルハインド。30代半ば。聖道学園の理事長で堕天使。医者であり科学者。かつてはハイディルタス研究所にて人工生命体の研究に携わっていたが、爆発事故の一件で研究が凍結し、行き場を無くした所に病にかかっていたマリアの父に聖道学園の運営を託され堕天し理事長に就任する。

 いつも飄々とした言動をしているが、マッド・サイエンティスト的な側面も持っており研究のためなら多少の倫理は簡単に切り捨てる。

 

万里愛(マリア)

 23歳。堕天使の一族の末裔。聖道学園前理事長の娘。印堂の秘書の様な役割を担う。十年ほど前に奇翼病を発症し、彼の手術を受け回復。父が病気で倒れてからはその遺志を継ぎ、同じ症状に苦しむ子供達を救うために印堂の研究を手伝っていた。

 

その他の人間
叶涼太
 シロとクロの部屋の隣、ロイヤルハイム浅川102号室に住んでいる男子大学生。19歳の二年生。同じ学校に通う木下という女子が気になっている様子。ギャルゲーオタク。
 年下のくせに生意気なクロにあれこれ文句を言うが、何だかんだで相性はいい。

 

守田幸信

 36歳。映画監督。七年前に妻を亡くし、更に娘のミカまで亡くしてしまい、そこをガレインに付け込まれる。騒動後はイヴの計らいでミカの死を受け入れた。

 第57 五十七話の彼の台詞は、ひとりの大人としての作者の言葉でもあるとの事。

 

ハロウィン仮面

 ハロウィンの日に駅前の商店街でシロとクロが出会った謎の人物。茶色の全身タイツを身に付け顔には視野を確保するために目の位置に穴を開けた靴下を着用している。クロ曰く変態。

 実は作者の前作「6分間ヒーロー」の主人公ハロウィン仮面がそのままモデルになっており、クロス・オーバーとして特別の登場(なので彼が登場するエピソードはナンバリングの無い番外編として位置付けられている。しかし時系列は本編の中に組み込まれている)。作者曰く「このハロウィン仮面は田中正義(「6分間ヒーロー」の主人公、ハロウィン仮面の正体)ではない」との事。

 

クリスマスク

 クリスマス前にシロとクロが繁華街で出会った不審人物。見た目はハロウィン仮面そっくりだが、タイツの色が違ったりする。本人はハロウィン仮面ではないと言っているが、真偽のほどは不明。

 ハロウィン仮面と同じく、モデルは「6分間ヒーロー」に出てくるクリスマスク。

用語 Edit

悪魔

 魔界に住む種族。黒い翼を持っており、必要な時に背中にある小さな穴から広げて使用する。

 翼を持たなかった旧種が堕天してきた初代魔王達と交わった事によって生じた。

 

天使

 天界に住む種族。背中に白い翼を持っており、悪魔と同じく普段は仕舞っている。

 

魔界

 悪魔が暮らしている世界。

 

天界

 天使が暮らしている世界。

 

境界

 人間が暮らしている世界。天界と魔界の間に位置する事から天使と悪魔からこう呼ばれている。

 

魔術

 悪魔が使用する不思議な能力。使用するには魔力を必要とし、二種類の方法が存在する。

 ・体内構築

  体の中で魔力を練る方法。魔力を操作し(頭の中でイメージした)特定の形に組み上げる事でそれに応じた術が発動すると考えられている。呪文の詠唱は不可欠ではないが言葉として発した方が集中力が増し、より精度の高い形に仕上げられるとされている。精度が上がればそれはそのまま術の効果に反映され、安定した術を行使する事が出来る。術の強さに応じて使用する魔力の量が多くなり、組み上げるべき形も複雑になるため、魔力を練る技術もさらに必要になってくる。

 ・術式構築

  体内構築でいう魔力の「型」を、文字や記号、図形の組み合わせで代用する方法。多くの場合が図形を用いた「魔法陣」を用いる。こちらでは体内構築で言う魔力量は術式が書(描)かれる範囲や規模、型はその複雑さで表す。式という目に見える形として定まっているため術は安定するが、デメリットとして体内構築に比べて術式を作る時間が遥かにかかる事が挙げられる。

 不老不死の術

  元々はガレインが研究していた物で、彼を封印した後さららが引き継いだ「生命の禁忌」と言われている禁断の術。根幹は細胞の動きを止める式とそれとは正反対の細胞の動きを活発化させる式のふたつから成り立っている。彼女は魔法陣の所々に魔界には存在しない境界の文字を組み込んで完成させた。

 

守護の印

 代々魔王家の者の肌に現れる紋章。遺伝子レベルでかけられた魔術と言われており、初代魔王が己の血筋の印としてかけたという伝承がある。しかし実際は後の初代魔王となる弟を異界へと追放する際に初代神が魔道士によって刻ませた呪いの印である事が「囚われの女神編」にて明かされた。

 

魔獣

 魔力を持った獣。魔術を使う事が出来る。

 

異界への門

 空間の歪み。魔界では突発的に表れる自然現象。周囲のものを吸い込む力を持つ。魔界では複数の場所で同時多発するが、その原因は空間の質量のバランスを保つために魔界自体がそれを行っていると言われており、それは人工的に歪めても同じである。またこれとは別に天界とを繋ぐ物が常に存在しており、こちらは両界で厳密に管理されている。天界には現在それのみがあり、魔界の様に突発的に生じたりはしないが、以前は境界と繋がる物が存在していた。次元の歪み(ゆがみ、ひずみ)など他の呼び方もいくつか存在する。

 

三種の神器

 神の一族に受け継がれる武具。クロは特殊なブレスレットにカードを通す事によって神宮殿の宝殿にある神器を境界に転送する。

 最強の矛・神薙

  長槍。先端に刃も付いており、斬り付ける事も可能。

 最強の盾・神居

  絶対防御の空間を作り出す刀。斬られたものは周囲の空間から斬り離され一切の干渉を受けなくなる。

 砕光の鎧・神乱

  電磁力を発生させる数珠。珠ひとつひとつが空中に浮遊し、磁石の要領でそれを利用して超高速の攻撃を仕掛ける事が出来る。また竜斗との戦いにおいてクロは電磁波を用いて機翼の動きを狂わせるという使い方も見せた。

 

天下り

 神の一族の間に続いている風習。13才になる年から六年間、境界で治安維持を行う。

 

イージス

 テロ事件や重大犯罪、災害時などに活躍する神直結の機関。本部は神宮殿から程近い場所にある。ライオネスが所属している。

 

フェアリー・テイル

 天界で大人気の二人組のアイドルグループ。「気持ちが伝わる5秒前」が大ヒット。メンバーのひとり、フィリィことフィリアンヌはクロの許嫁。

 

機翼

 印堂が開発した義翼。体の部位に発生する表面筋電位をケーブルを通じて背中に負う装置に送る事によって増幅させ翼の動力にし、翼を持たない人間でも飛行を可能にする機械の翼。まだテスト中であり、電気を増幅する負荷が大き過ぎてバッテリーの消耗が早く、充電時間六時間に対して稼動時間が二時間と、パフォーマンスが悪い。彼はその点を改良するための手がかりがクロの発電能力にあるかもしれないと考えていた。

 開発された本当の目的は奇翼病にかかった子供達の治療のためである。

 

ヘヴンリィ

 十年前ほど前から天界に出回り始めた麻薬。実は「使徒」の一族のひとりであるゾマスが深く関わっており、フェイスの家族が殺されたのも彼女の父であるガーフィールがその事に気付いてしまったからである。

 

百年戦争

 魔界に迷い込んだ天使を悪魔が傷付けた事から、1100年前に始まった天使と悪魔の戦い。互いの人員の消耗から100年の後に不干渉を取り決めて終息した(当時の神が死んだ、というのも天使側の大きな理由ではあるが、その事を悪魔は知らない)。

 

桜市

 本作の主な舞台。シロやクロ達が境界で暮らしている日本のとある市。北から南にかけて大きな川が縦断しており、花見の時期には市の中心部の川沿いとその近くの山上公園が観光名所となって市外からも連日大勢の人々が訪れる。地名の由来は文字通りその桜の木だという説がある。

 シロ達が生活圏としているのは南部であり、最寄り駅は南桜駅。ここからターミナル駅となっている桜駅までは電車で十五分ほど。南桜駅前には商店街があり、またロイヤルハイム浅川から見てその反対方向には香林の園がある繁華街もある。さらに駅を越えて四十五分ほど歩いた所には大型のショッピングモールが位置している。

 モデルは作者が大学生時代を過ごした鹿児島県鹿児島市で、駅前の商店街は鹿児島中央駅一番街、繁華街は天文館をイメージしているとの事。作中の地名の由来は上記の通りだが、実際の名前の由来は桜島から。

 

アインシュタット

 魔界の中心都市。魔王一族が住んでいるアインシュタット大魔城がある。

 バレット

  大魔城下町の隣町。

 ロズの谷

  大魔城の1km東にある谷。ルルゥが暗殺未遂に遭った場所であり、さららが不老不死の研究を行っていた場所でもある。

 

シュヴァルゼン

 ギルバートの出身国。商人が多い国で、言語には関西弁の様な独特の訛りがある。

 

ベルノーク半島

 東部には王家が管理する鉱山があり、かつてはそこから採掘された金が魔界中に流通していたが、三十三年ほど前に閉山し、そのまま放置されてしまっていた。

 

シャダハ国

 海に面した国で、世界中と貿易を行っている。

 ガトール

  港町のひとつ。様々な国の本が中心に運ばれてくる本の町。大図書館があり、地下ではガレインが不老不死の術の研究を行っていた。

 

ルクィス

 アインシュタットから山をひとつ越えた所にある、バルトロス地方に属する町。筒職人が多く住んでおり、空中炎舞が世界的に有名。

 

神宮殿

 神の一族が暮らす邸宅。神の住まいである神宮、政治や儀式を行う神殿などがある。クロは三年前から広大な同敷地内の離れの邸宅に住んでいる。

 

ハイディルタス研究所

 天界の研究所。人工生命体(厳密には加工生命体)の創出という国家機密級の研究がされていたが、三年前にその生命体が暴走し、爆発事故が起こった。その際にクロ、ベルの両親と妹クレアが巻き込まれて死亡する。

 

ロイヤルハイム浅川

 シロとクロ、涼太が住んでいる十階建てのマンション。シロとクロが住んでいる101号室は元々大家夫妻が住んでいたため他の部屋とは扱いが異なっており、ルーム・シェアも可能となっている。サバスの手違い(実際は下級家臣のミス)でシロはルーム・シェア契約と知らずに住み始める。ちなみに涼太は隣室の102号に住んでいる。

 

聖道学園

 シロとクロが中等部に編入した私立学校。名の知れた学園で、幼稚園から大学までを擁しており、一度この学校に入学すればよほどの事がない限りストレートに大学卒業の学歴を得る事が出来る。

作者名 Edit

神橋つむぎ

ジャンル・キーワード Edit

ジャンル ラブコメディー

キーワード 恋愛 ファンタジー コメディー ライト エンターテイメント 現代(モダン) 魔界 天界 少女 少年 天使 悪魔

この作品のここがオススメ! Edit

 「小説家になろう」内では便宜上ジャンルを恋愛>現実世界としていますが、本作品はラブコメディーです。シロとクロののほほんとした日常を中心に描いています(のつもりです)が、一方で物語として成立させるために天使と悪魔という敵対関係もふたりの背後には潜んでいます。恋に心を弾ませたり、憂いだりするシロの心情を出来るだけ等身大の女の子として描くつもりですので、その辺りを温かく見守って頂けると幸いです。

リンク Edit

小説家になろうの作品ページ

作品へのコメント欄 Edit


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