キリエス 空想小説シリーズ のバックアップ(No.7)


『キリエス 空想小説シリーズ』は須瓦紘によるWeb小説の作品名である。
2014年10月2日より『小説家になろう』内において公開中。

概要 Edit

巨大変身ヒーローの活躍を描くSF小説。
1エピソードを4回に分割して掲載する構成をとり、各回5,000字前後を目安としている。
特撮ドラマや怪獣映画をオマージュした描写が随所に登場する。
更新ペースは1カ月~2カ月に一回程度と遅めである。

あらすじ Edit

世界規模で頻発する超自然現象に対処するため、国際社会は地球保護機構ECOを発足させていた。
アカデミー生の和泉眞は、演習のため訪れた山中で怪獣と遭遇する。窮地に立たされたその時、謎の少女ナエの導きにより、和泉は銀色の巨人“キリエス”へと変身を遂げた!
災いの到来を告げるかのように次々と現れる怪獣、宇宙から襲い来る侵略者。彼らが引き起こす事件に立ち向かっていくうち、和泉は己に課せられた使命を知る。

主な登場人物 Edit

戦略特捜隊SSSC Edit

  • 和泉 眞(いずみ しん
    本作の主人公。ECOアカデミーの第13期訓練生。卒業後、SSSCに配属される。
    15年前の怪獣災害「7.17」で故郷を失った際、キリエスに命を救われた。このとき身体に宿ったキリエスが再び覚醒したために、銀色の巨人へと変身して世界の脅威と向き合ってゆくことになる。
    知力・体力・精神力を高い水準で兼ね備え、仕事に対する熱意も人一倍だが、根底には強い自己否定感があり、他者を守るためならば己の生命や利益を顧みない傾向がみられる。
  • 藤代 啓吾(ふじしろ けいご)
    SSSC隊長。冷静沈着かつ実直な性格で部下からの信頼を集める。
    ECOが社会に及ぼす影響を熟知しており、怪獣や地球外生命体が実際に観測されるまでは慎重な調査を旨とする。一方で、いざ怪異の存在が明らかになれば即座に事態の収拾にかかる大胆さも持ち合わせている。
    作戦時は主に基地からの指令にあたる。
  • 周防 昌毅(すおう まさき)
    SSSC副長。豊富な知識を活かした分析や状況判断で藤代をサポートする。
    常に飄々としていて捉えどころのない自由人だが、非常に鋭い洞察力を持っており、その時々で物事の本質を衝いた発言をする。
    作戦時は現場指揮を執ることが多い。
  • 山吹 遼(やまぶき りょう)
    SSSC隊員。元空自パイロット。戦闘機の操縦技術を買われてECOに引き抜かれた。
    シニカルな現実主義者で、民間人による怪現象の通報・証言を軽視しがち。やや短気な面もあり、捜査の方針を巡って和泉と意見が対立することもしばしばである。
  • 桐島 唯(きりしま ゆい)
    SSSC隊員。元警官。足を使った捜査を得意とする。
    礼節を重んじ、よく気配りもできる。隊のバランスは彼女によって保たれていると言っても過言ではないが、面倒見の良さが災いして苦労を背負い込んでしまうことも少なくない。
    幼い頃から武道を嗜んでおり、その腕前はインハイとインカレを制覇したほど。
  • 佐倉 ほのか(さくら ほのか)
    SSSC隊員。電脳戦担当。オペレーターも兼務する。
    誰とでもフランクに接する人懐こい性格だが、アブナイ一面も……。
    高校生と見紛うほど小柄で童顔。

その他 Edit

  • ナエ
    幻のように現世をたゆたい、謎めいた言動で和泉を導く少女。
    外見年齢15歳前後。華奢な体を白いノースリーブのワンピースで包んでいる。

キリエス Edit

大いなる冬の到来を察知して地球にやって来た神秘の巨人。
銀色に輝くボディ、澄んだ光を湛える胸の結晶「コアクリスタル」、そこから全身に伸びるコバルトブルーの紋様、両手足のガントレット状・ブーツ状の器官などが特徴として挙げられる。
存在領域の異なる三次元世界への顕現には物理法則を捻じ曲げる必要があり、莫大なエネルギーを消費するため、ごく短時間しか実体を維持することができない。活動限界が近づくとコアクリスタルが明滅を始め、光が完全に消えたときがキリエスの最期となる。

 
  • 身長:40メートル
  • 体重:3万2千トン
  • 活動時間:約3分間
  • 飛行速度:音速以上
  • 出身地:不明

変身プロセス Edit

変身アイテムは短剣を模した神具「バイフレスター」。
バイフレスターを天に掲げると、和泉の体がまばゆい光に包まれ、キリエスへと変身する。
変身している間はナエの意識が和泉に流入し、念話による意思疎通が可能となる。

能力・技 Edit

  • スピリウム・レイ
    両腕を十字に組んで発射する必殺光線。
    右腕にマイナス、左腕にプラスのスピリウムエネルギーを集中し、スパークさせることで放たれる。
    キリエスの技の中で最強の破壊力を有し、ひとたび撃てば敵を分子レベルで消滅させる。
    その反面、数秒のエネルギー充填を必要とすること、消耗が激しいことといった欠点がある。
  • フラッシングビート
    エネルギーを纏った打撃。パンチ、キック、チョップなど。
  • キリエススパーク
    スピリウムエネルギーを発射寸前で逆流させ、全身から放射する荒技。

ECO Edit

ECOはEarth Conservation Organization(地球保護機構)の略で、環境の変動や地球外からの脅威に対処すべく設立された研究・防衛組織。国連の専門機関である。
ストックホルムに本部があるほか、条約批准国ごとに支部が置かれている。劇中で主に活躍するのは日本支部であり、臨海副都心の沖合に建造された関東総合基地が活動の中核を担う。

関東総合基地 Edit

東京湾の海上に造成された人工島。軍事基地としての機能をもつほか、研究セクションや工廠、医療センター、アカデミーなど様々な施設が集積している。
陸地とは臨海副都心に架かった橋で結ばれている。また、全国各地の拠点とシークレットトンネルで繋がっており、緊急性・機密性の高い任務への対応が可能となっている。
周辺施設を含めて約3,000人のスタッフが勤務している。

  • SSSC
    Strategically Special Search Crew(戦略特捜隊)の略。「トライエス・シー」と読む。
    組織内外から優秀な人材を募って結成された、参謀本部直属のエリート部隊である。

武器・装備 Edit

  • 隊員服
    ブルーとダークグレーを基調とした制服。SSSC隊員は襟に徽章をつける。
    気密仕様で、耐寒・耐熱性に優れる。耐NBCコーディングによって高レベルの防護を施されている。戦闘任務での出動時にはタクティカルベストとプロテクター、グローブを装着する。
  • ヘルメット
    HUD機能を内蔵したスマートヘルメット。侵食元素や有毒ガスなどの発生が予想される場所ではエアフィルターマスクを装備する。
  • ECOPAD
    隊員証を兼ねた小型マルチデバイス。通信やGPS機能、情報解析機能のほか、ライドメカの起動認証にも用いられる。映像の送受信をカットした「省電力モード」で使用することもある。
  • ECOガン
    ECO隊員が携行する自動拳銃。口径9mm。セミオート/フルオート発射の切替が可能。レーザー照準器やサイレンサーなどのアタッチメント類はもちろん、炸裂弾や麻酔弾といった特殊弾頭にも対応している。

ライドメカ Edit

  • MF/A-02 レーベン
    全長:15.5m 最高速度:マッハ5 乗員:2名
    ECOの主力戦闘機。形式番号は「多目的戦闘攻撃機」の意。
    その名の通り、機体のメインカラーは黒。
    機首上部の左右に2門ずつ、計4門の砲口をもつ複合兵装ユニットがあり、外側2門に自由電子レーザー砲、内側2門に20mm機関砲を搭載している。また、主翼下にミサイルを4発まで懸架することができる。機体下部のオプションスペースにも武装を積むことが可能で、多連装ロケットランチャー、ナパーム弾のほか、地中探査レーダーや牽引ワイヤーなどの特殊装備を目的によって使い分ける。
    VTOL機能、ホバリングによる空中静止、複座式ながら単座でも飛行可能といった基礎設計の優秀さもあって非常に高い汎用性を誇るが、推進装置がジェットエンジンのため宇宙空間では運用できない。
    SSSCには2機配備されており、垂直尾翼に隊章がペイントされている。
  • T-133 マルタ
    全長:9.7m 最高速度:90km/h 乗員:3名
    ECO地上部隊の主力戦車。ECOファクトリーが開発・生産を行った。
    主砲は120mm滑腔砲。副砲として12.7mm重機関銃、7.62mm機関銃を搭載する。
    複合装甲によって高い防御性能を獲得している。
  • MS-09 ウェイバー9
    全長:9.2m 最高速度:30ノット 乗員:2名
    海底探査を目的として開発された特殊潜航艇。淡水下でも運用可能。
    水深8,000mまで潜ることができ、最大潜航時間は10時間である。
    耐圧殻の前方にカメラと投光器を備え、そのやや下方から作業用アームを伸ばすことができる。武装は船体の側面に積んだ追尾魚雷。
  • SV-07 ハウンド
    全長:4.9m 最高速度:500km/h 乗員:2名
    任務に赴く際に使用される特捜車両。マニュアル車である。
    基本的な内装は一般的な乗用車と大差なく、固定武装もないが、偵察・探査用の機材を積載している。光波バリヤーを展開して敵の攻撃を防ぐ機能を有する。
  • LAV-08 スヴィー
    全長:4.7m 最高速度:200km/h 乗員:4名
    4WD型の軽装甲車両。いかなる荒地でも走行できるよう設計されている。
    車体上面のハッチにターレットを備えており、マシンガンやライフルを取り付けて射撃ができる。

登場怪獣・宇宙Edit

虚猿 ゲルミル Edit

第一話「銀色の来訪者」に登場。

  • 身長:36メートル
  • 体重:3万トン
    十五年前の「7.17」の元凶となった猩々のような怪獣。
    自然界の法則の埒外に属する存在であり、調査隊の攻撃を意に介することなく村一つを焼き払った。
    体中から放散する侵食元素と、口から吐く高熱の火炎を武器とする。
    キリエスと相対するも全く敵わず、一方的にスピリウム・レイを受けて爆散した。

虚竜 ナイズル Edit

第一話「銀色の来訪者」に登場。

  • 身長:48メートル
  • 体重:3万7千トン
    奥多摩の山中に現れた怪獣。洞窟を広げて巨大な地下空間を作り、潜んでいた。
    西洋の竜の形態をしており、暗い金色の鱗で全身を覆っている。
    ゲルミル同様に自然界の生命体ではなく、レーベンのミサイルが直撃しても無傷であった。
    侵食元素で周囲を汚染しながら進撃し、現れたキリエスと戦いを繰り広げる。

変異植物 バミュー Edit

第二話「その名はキリエス」に登場。

  • 身長:60メートル
  • 体重:5万1千トン
    芦ノ湖で魚の大量死を引き起こした怪植物。巨大な薔薇の花を咲かせる。
    元は植物園で管理されていたサンショウバラと蔓バラだったが、肥料に含まれていた微量の侵食元素によって変異し、一個の生命となった。植物でありながら動物の特徴も併せ持ち、蔓の触手で魚などを捕食していた。
    花弁から噴射する「硫化花粉」と強酸性の「溶解樹液」でキリエスを苦しめる。

原始怪獣 ディゲラス Edit

第三話「ECO出撃す」に登場。

  • 身長:52メートル
  • 体重:6万6千トン
    御嶽山の地底深くに眠っていた怪獣。サイに似た姿をしている。
    火山性微動の影響で目覚め、活動を開始する。その正体はマグマのエネルギーで巨大化した古代生物「アルマテリウム」の生き残りであり、雑食性のため人間も襲う。
    武器は鼻先の角から強力な高周波を放つ「破砕振動波」。また、地下の圧力に耐えて硬質化した皮膚はレーザーや機関砲すら通さないほどの強靭さを誇る。

各話タイトル Edit

話数サブタイトル登場怪獣・宇宙作者
1銀色の来訪者虚猿 ゲルミル須瓦紘
虚竜 ナイズル
2その名はキリエス変異植物 バミュー
3ECO出撃す原始怪獣 ディゲラス

リンク Edit

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作品へのコメント欄 Edit


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