世界を牛耳る会社、オデュッセウス・アーバンテクノロジーにて私兵である「治安保護兵」の剣部門として勤めていた宇佐見菫子はある日のミッションで近隣の町を侵略するために赴いた。
混乱の中、多くの無実な人々を捕虜として集める治安保護兵に何も覚えず、ただ侵略していた際に仲間が小さな女の子までもを捕虜として集めようとする。流石の菫子もそれに反対を示し、彼女を連れていくことを拒絶して庇った為、上からの連絡で即刻彼女は治安兵をクビにされ、置いて行かれたのだ。自分たちが侵略で荒らしてしまった町の中、庇われた女の子は唯一助けてくれた菫子に恨みを抱いていた。———そして小さな声で、敵でもありながら助けてくれた菫子に呟いたのであった。
「・・・どうして・・・どうしてこんなことをするの・・・?」
それは彼女たちの残虐非道な行いに対するものであった。今までは上からの命令に従い、純情になっていた菫子だったが、この言葉で見ていた世界観が変わったような気がしたのだ。それに彼女は庇ったことで治安兵を強制退職された身でもあった。
そんな彼女が考えたこと・・・
「・・・何時から治安保護兵はこんなことをやらされていたのだろうか?」
考えたことも無かった問いが浮かんだその時、新たなる菫子と少女の物語は幕を開けたのである。
※この小説は東方の二次創作でありながら、小学3年生女児のオリキャラなども登場、更には残酷描写が有りと突っ込みどころ満載です。テーマは「家族愛も引き裂く世界の残酷さ」です。
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