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・地区……東北(今年度東北代表)・ユニフォームの色……白ラインが入ったスカイブルー・フォーメーション……4―4―2の「F―ユイ」(試合によっては変化させている)・『戦術』……オン・ザ・ボール型の《コネクションD・ver W》(始動役は純)
「結」は「ゆい」と読む。主人公・純が天野達と共に入部したサッカー部。「結イレブン」と表記されることもある。初期は一、二年生を合わせても選手がちょうど11人だけと小規模だった。だが東北編第八話で鬼龍院、合宿編第一話でらぶ・平世・鷲松波・小文字エが入部、続いて清縦朗が復帰したことにより、スタメン11人+控え5人/マネージャー3人に監督……と総勢20名の大所帯へと成長した。
・白井純(しらい じゅん) 1年/MF/背番号7
今作の主人公。セントラルMFを担当し、パスの中間役となることが多い。試合中の役割にも表れているように、主人公ながら控えめな性格。天野・和也・剛・晶は彼にとって苦楽を共にしたかけがえのない親友である。正直サッカー選手としての実力は高くないが、震災が絡んだエピソードでは途端に力を発揮する。これは作者が自身のHPで述べているように、「サッカーの主人公は沖田、震災というテーマにおける主人公は純」という作品の二軸スタイルに起因しているのかもしれない。東北決勝ではアクシデントで一時的に意識を失うが、過去の記憶を彷徨う中で晶との「約束の証」を思い出し、LOCKに覚醒。LOCK能力『魂』で劣勢を跳ね返しチームに貢献、晶とも互いの想いをぶつけ合った末に涙を流して和解した。合宿編からは『戦術』の『始動役』を担い、不慣れながらも着実にレベルアップを遂げている。また、次第に「LOCKの子」としての運命に巻き込まれていくように……。恋、次郎、平世、らぶとは同じ1年2組。オフ日は家事を手伝ったりしている。
・天野伸行(あまの のぶゆき) 1年/DF/背番号6
背が高く、頭脳明晰な純の親友。眼鏡をかけていて身体も細いので、作中では「文化系男子」と表現されていたり。「~なんですか、○○?」のように要件や質問を先に言ってから相手の名前を呼ぶといった喋り方をする。勉学に非常に長けており、成績優秀者の多い一組の中でもずばぬけた秀才。その頭脳はプレイスタイルにも活かされており、相手の動きを分析し、弱点を見抜いた上で対処している。純の大親友とも言えるポジションであり、お互いがお互いと最も多くの時間を共有してきたため、純のことなら何でもお見通し。そんな純と天野の初めての出会いも、東北編十三話で明らかになった。意外かもしれないが、好物は餃子である(東北編第五話より)。クラスメイトはロドリゲスと鷲松波。オフの日は読書や授業の予習復習。天野は本を月に何十という単位で読むので、「趣味は読書」と言って差し支えないだろう。
・安田和也(やすだ かずや) 1年/FW/背番号11
剛に怒鳴られるのが日常茶飯事の天然男子。かなりマイペース且つのほほんとした性格で、良くも悪くも場違いな発言やどうでもいい発言をしていたりする。純や次郎と比べても無邪気さが如実に現れており、美味しい食べ物があれば喜ぶ、剛にくだらないイタズラ(悪気は無いのだが)を懲りずに仕掛ける等、子どもっぽい言動が目立つ。剛とはコンビのように描かれており、「純と天野」と同じく「和也と剛」も大親友なのだろう。しかし試合では、のんびりとした性格とは裏腹に、非常に繊細なボールコントロールで相手守備陣を崩していく。単純な足技はもちろんシュートフェイクもこなし、パワーではなく技術で得点するタイプのFWである。クラスは三組で、剛や小文字エと同じ。余談だが作者曰く、なぜか読者人気が高いらしい。オフ日は朝食→二度寝→昼食→昼寝→夕飯→寝る……って……
・磯野剛(いその たけし) 1年/GK/背番号1
「バカモン!」「左様」「~じゃ」といった古風な口調が特徴的な純の親友。一人称は「ワシ」。何かある度に悪戯を仕掛けてくる和也を叱る様は、さながらイタズラ好きな息子を叱る雷親父のよう。ボールを捕る際に「バカモン!」と叫ぶ癖があるため、「バカモンキャッチ」「バカモンパンチング」等の妙な名前の技を持つ。しかしキーパー歴が浅いため実力は中堅といったところで、冬空やミコといった強力なストライカーには圧勝されてしまっている。とはいえ経験の差を根性でカバーして喰らい付く、泥臭いプレイスタイルが魅力でもある。グローブの手入れも自分でしっかりやっている模様。なお東北編十三話にて、年に不相応な口調にはとある理由があることが判明した。中一なのに、囲碁、盆栽、俳句と妙に多趣味。
・鉄次郎(くろがね じろう) 1年/MF/背番号26
一郎の弟で、兄弟揃って八百屋『くろがね』の倅である。兄と同じく小学生からサッカーを続けているが、正直そこまで上手いわけではなく、試合回では噛ませになることも多い。また気弱な性格(一郎に頼り過ぎている?)が目立つ場面もあり、ロドリゲスの前では弱音を吐き泣いてしまったことも。しかし上尊戦では金条へ想いを伝えたい一心で発奮。今までの彼からは想像できないようなガッツを発揮、ロドリゲスとの連携技を完成させ、金条に情熱を取り戻させた。その後、上尊戦を通して金条と親しくなり、合宿前にタオルをプレゼントしてもらっている。オフ日は兄弟揃って店番をしたり、次郎は農家の人に畑まで連れていってもらっているそうだ。
・Alexander Rodrigues(アレキサンダー・ロドリゲス) 1年/MF/背番号9
留学生。といってもあくまで勉学のために来日したため、サッカーは未経験だった。中一ながら「日暮し荘」というアパートで一人暮らししている。母国には兄弟を残してきたため、次郎の寂しさを誰よりも理解してくれた。天野をも超える長身だが、性格はいたって温和。留学するだけあって学習能力が高く、成績も天野と同じように優秀、日本語も初登場時と比べてかなり流暢になった。しかし咄嗟の出来事や感情が高まると英語が出てしまう。上尊戦の前後から次郎との絡みが増え、試合では連携技を披露する程の仲に。次郎を励ました時の言葉 “Believe yourself” は彼の代表的な台詞となった。長身のため空中戦に強く、ヘディングで味方にボールをつないで活躍する。一方で地上戦では噛ませになることが多く、変なところでも次郎と共通点ができてしまった。オフ日は日本語の勉強やウォーキングをしている。短期間で日本語ペラペラになった裏には地道な努力があったのだろう。
・沖田誠(おきた まこと) 2年/キャプテン/DF/背番号3
この作品におけるもう一人の主人公。『紫電の沖田』の異名を持つ東北サッカー屈指の天才ディフェンダー。過去にユースにも選ばれており、その実力は間違いなく結イレブン最強。試合内外でも皆のまとめ役になったり、試合前の円陣では必ず一言を担当するなど、リーダーシップも高い。そのためチームの精神的支柱でもある存在だが、沖田に依存し過ぎている点が結イレブンの弱点でもあった(合宿編で要から指摘された)。冷静沈着な性格で、電光石火の足捌きで敵からボールを切断する(足元から奪うという意味)守備技「居合い」は沖田の代名詞。V字の軌道を描くことで背後に回り込まれた敵にも対処できる「ツバメ返し」という技も切り札として隠し持っている。超速のディフェンスを個人突破することは困難であり、東北予選では誰一人として沖田に1対1で負けを認めさせていない(槍に対しては加減していただけであり、冬空が破ったのは「居合い」だけ)ことからも、作中トップクラスのDFであることは間違いない。ユース時代の人脈からかトップクラスの選手達にも知り合いがおり(要、冬空、皇西)、特にユース時代から切磋琢磨し続けた要は沖田にとって最高の戦友である。事実、沖田と要の技はどちらも「脚を刀に見立てる」という共通点があったり、髪型も似通っている等お互いに影響を与え合っている。合宿編ではオフ・ザ・ボール型『戦術』の『始動役』という新たな役割を担うことになった。現段階でもかなりの強キャラである彼の更なる成長に期待がかかる。ちなみに愛から恋心を抱かれているが、当人は全く気付いていない。恋愛にだけは鈍感なタイプなのだろうか……。家は『沖田稽古場』という剣道場をやっている。休日は沖田も座禅を組んだりしてるそうだ。
・鉄一郎(くろがね いちろう) 2年/DF兼FW/背番号16
次郎の兄であり、沖田とは小学生時代のサッカークラブからの親友。沖田からは「テツ」と呼ばれ、自身は沖田を「オキ」と呼ぶ。小学生時代はFWも経験していたため、攻守共にこなせるユーリティプレイヤー。シュートブロックでボールを捌くのが得意。しかし仙守戦で怪我を負ってしまい、しばらく戦線離脱していた。だがリハビリの甲斐あり友育戦には復帰。沖田との連携で冬空からボールを奪い寒波から得点する等、攻守両面で結イレブンの勝利に大きく貢献した。実家が八百屋のせいか、孤を描くシュート(一般的にはバナナシュートと呼ばれるもの)を「キュウリシュート」と呼称している。語尾が「~っ」のように跳ねる(?)癖がある。オフ日は店の手伝い他、小学生時代のクラブにも顔を出しているそうだ(番外編「夢は、夢を紡ぐんだ」でコーチ業に就いていることと関連か?)
・怪力弾(かいりき だん) 2年/FW/背番号10
結イレブンのエースストライカー。語尾に「~んだ」や「~だ」が付く大食漢で、一人称は「オラ」。機動力に乏しいが、キックオフゴールも可能な程のシュートランジでそれをカバーしている、まさに力isパワー。入部当初は自身の体型(悪く言えばデブ)にコンプレックスを抱いていたが、猛特訓の末にエースストライカーの座を掴んだ努力家。今や結イレブンに欠かせない得点源で、現に東北予選では仙守戦以外の全ての試合で得点している。合宿編では自身と同じように身体へのコンプレックスを抱く玄武と良きライバルといった関係になり、全国での健闘を誓い合った。「カレー棒」なる駄菓子が好物で、よく学校帰りに買い食いしているようだ(ちなみにその際の量がすごい)。オフ日も駄菓子屋巡りをしている。
・三和土媒(たたき なかだち) 2年/MF/背番号8
不意を突くようにボールを操るトリックスター。一方で弾への絶妙なパスを成功させ続けており、正確なプレイや洞察力にも長ける結イレブンのゲームメイカー。『戦術』でも純と並んでゲームメイクをしており、彼の力は健在である。口が悪くやや冷めた振る舞いをすることが多く、一年生を「一年坊」と呼んだりもする。一方でチームのために負傷してまでPKを獲得しにいったり、キレると感情的になったりと熱い一面も持つ。弾や山田とよくつるんでおり、特に弾とはまさしく「喧嘩するほど仲が良い」関係を築いている。普段は事ある毎に弾を馬鹿にしておきながらも試合では彼を活かすことを第一に考えているため、読者からはツンデレ扱いされることも。好物はシガレットチョコ。意外にもオフ日でも自主練しているそうなので、やはり本心は仲間想いなのだろう。
・山田太郎(やまだ たろう) 2年/DF/背番号4
個性の強い結イレブンの中でも、ダントツで普通な人。キング・オブ・ザ・普通。そのせいか日常回でも全く目立たず、ひどい時には話の中で台詞が一つしかなかったりと不遇な扱いを受けている。しかし意外なシーンでの活躍もあり、特に東北決勝では読者が誰一人予想できなかったであろうタイミングでファインセーブを魅せた。山田ファン必見である。合宿編では「普通であることを気にしていた」とまさかの発言をするが(ネタに聞こえるかもしれないが本人は真剣に悩んでいた)、浪花との語らいによって肯定的な考えを抱き始めたようだ。全国でのライバルといち早く親交を深めたため、今後はキャラが濃くなってくるかもしれない?そんな山田のオフの過ごし方は「普通に過ごす」(番外編 「お正月!2016年16の質問」で本当にそう書いてある)……どういうことですか。
・鬼龍院正直(きりゅういん まさのぶ) 1年/FW/背番号83
上尊戦前に転校してきた「ヤンキーフォワードのマサ」。リーゼントに赤シャツ学ランと見た目は昭和のヤンキーそのものだが、上下関係を大切にする善人。剛を己の師と崇め、「アニキ」と呼び慕う。というのも実は鬼龍院が転校してきた理由は剛その人であり、たまたま観戦した克私との練習試合での剛の言動全てに惚れ込んで転校を決意したのだという。クラスが一緒だと判明した時は感激して叫んでいた。チーム一の俊足を誇り、スピードだけなら沖田からも一目置かれている。その俊敏さを活かし、ライン際ぎりぎりのパスや弾丸パスも受け取って攻撃につなげることができる。シュート力もそこそこあるようで、和也以上弾以下といったところ。ちなみに自転車通学であり、「クロスファイア」と名付けた改造自転車に乗っている。実は東北の一角を縄張りとするヤクザ「鬼龍院組」組長の一人息子であるが、本人は己の家庭内事情が知られないよう隠している。オフの時はママチャリでサイクリング。
・大袋らぶ(おおぶくろ らぶ) 1年/DF/背番号12
合宿編第一話で転校してきた、愛の実妹。作中初の女性プレイヤーでもある。転校前は女子サッカー強豪校・穂希女子のレギュラーだった上、理系の成績優秀・容姿端麗(転校初日の自己紹介でクラスが歓喜の声に包まれる)という何気に超ハイスペック娘である。当然の如く山田がベンチに回されていた。穂希のスタメンだっただけにレベルが高く、男子相手でも全く見劣りしない実力者。バク宙などのアクロバティックなプレイを好む。基本的に真面目だが、沖田絡みの事となると姉をからかっている(愛が沖田のことを好きだと知っている模様)。オフ日は姉の部屋を整理整頓してやっている……やはりシスコンなのか?
・平世千重華羅(へいよ ちぇけら) 1年
No music, No lifeな男で、ヘッドフォンを愛用している純のクラスメイト。語尾に「~YO」を付けて話す(おそらくラッパー気取り)。東北編におけるサブキャラクターといえば彼・鷲松波・小文字エのトリオであり、3人揃って出てくることが非常に多い。また台詞も3人が続けて話すことがほとんどである。いわゆる脇役に留まるかと思いきや、結イレブンの活躍を目の当たりにし、3人で入部を決意。実力者であるらぶが転校してきたため入部を躊躇うが、純の後押しもあり紆余曲折を経て入部。3人揃ってサブキャラから結イレブンへの昇格を果たした。なお3人が揃うシーンでは「平世達」と表現されていることから、3人の中でも代表的な存在なのかもしれない。オフ日はやっぱりCDショップに行くそうだ(最近はジャズ系がお気に入り)。
・語尾小文字エ(ごび こもじえ) 1年
名は体を現しているようなキャラ。入部を懇願する場面以外では、ちゃんとした文ではなく「ェ……」を付けた一単語のみを話す(おそらく某ネットスラングを意識している)。それ故に発言のトーンが妙に低く聞こえ、シュールな笑いを誘うツッコミ要因となっていった。ウケ自体は取っているのかもしれないが、平世や鷲松波のように目立ったエピソードが回ってきていない(今後あるかもしれないが)。ちなみに趣味は餌付けらしい。「餌付け」→「エ付け」なのでこれもネタだろう。
・横山清縦朗(よこやま せいじゅうろう) 3年/FW/背番号14
合宿編から復帰した、結イレブン唯一の三年生。クラスは三組(成績は低い)。一人称が『吾輩』、剛と同じように古風な話し方をするなど、今までの例に漏れず個性的。「ガッハッハ!」と豪快に笑ったりオヤジギャグを度々言う等、最上級生のくせに騒がしい一面もある。実力は高い方で、競り合いにもめっぽう強い豪快なドリブルが持ち味。ドリブルだけなら鬼龍院をも上回るスピードを出せるため、突破力が高い。力の弾、技の和也、速さの鬼龍院に対し、『進撃』のストライカーだと表現された。これまで部に顔を出せなかったのは、昨年交通事故に遭い昏睡状態に陥っていたからだそうだ。……しかし、合宿最終日で衝撃の真実が明らかになる。オフ日はコントやお笑い番組を観賞している。その割に本人のギャグセンスは上がらないが。
・悠希恋(ゆうき れん) 1年/マネージャー
大袋愛に憧れて入部した新人マネージャー。元気が良くしっかり者で、ベンチで給水やタオルの準備を丁寧に行ってくれている。部活以外でも割とアクティブなようで、ショッピングをはしゃぎながら楽しむ、中間テストに怯む、カラオケ好き(一人カラオケも平気)等、今どきの女子らしい一面もある。ちなみに数学が苦手だそうだ。人と打ち解けるのも早い方で、初戦が終わった段階で既に同期の男子に混じってショッピングに行こうと提案できたり、転校してきたらぶと一話後には親しげに会話している。純は恋に好意を抱いているような描写があり、主人公とのロマンスが今後あるのかもしれない?
・大袋愛(おおぶくろ あい) 2年/マネージャー
ボーイッシュな外見で性格も男勝りな女子マネージャー。世話好きなようで、恋からは「大好きな先輩」と慕われている。部活時には青色のジャージを着用(東北編第三話より)。沖田に好意を抱いており、彼に関することでいじられるとあたふたしてしまう等、素直な性格。当の沖田は恋愛に関しては鈍感そうだが、いずれ気持ちは伝わるのだろうか。……と思いきや、番外編「夢は、夢を紡ぐんだ」では、愛と思われる人物が沖田を下の名前で呼んでいるシーンがあった。控え室でのらぶの発言からも、未来では沖田と愛が付き合っていると推測できる。
・鷲松波見栄流(しゅーまっは みはえる) 1年/男子マネージャー
初登場時にゲーセンでレーシングゲームをしていたり(地域での最高記録タイム保持者らしい)、鬼龍院の自転車に興奮していた根っからのスピード狂。だが走るのは遅いし性格も割と普通である。語尾に「~CAR」を付けて話す(名前のネタ的におそらく車の意味)。勉強面では『速度』に関する数学の問題だけは誰よりも早く解き終わるというピンポイント過ぎるスキルを持つ。合宿編ではまさかの入部に加え、マネージャーに転向するという二重の衝撃を読者に与えた。まさかの男子マネージャー誕生である。
・月桂静江(げっけい しずえ) 結中学サッカー部監督
結イレブン監督兼顧問のおばあちゃん。とても温和で、部員達を孫のように可愛がってくれる優しい人。「楽しむことを忘れない」がポリシーのようで、結イレブンを励ましたり送り出したりする際には「自由なプレイをすればいい」「サッカーを楽しむ」といったメッセージを伝えている。皆から慕われている一方で謎が多く、部活以外はどこで何をしているのか部員は誰も知らない。しかも、なぜか教え子でもない他校の生徒である金条の家庭内事情をも把握しており(この件はロドリゲスから疑問視されている)、情報収集力にも秘密がありそうだ。そして合宿編ではRaptureと密接な関わりを持っていたことが明らかに……。ちなみに静江監督が登場する場面では、「沖田達」や「結イレブン」が「教え子達」という表記に変わることがある。
・地区……東北・ユニフォームの色……紺色・フォーメーション……3―4―3の攻撃型「F―ウェポン」
結イレブンが最初に戦った相手。記念すべき作中で初めて登場したライバルチームである。実力はそこそこで、調子の良い年は地区予選ベスト4まで残ったことも何度かあるそうだ。しかしワンマンチーム化の傾向があるため好不調が激しく、安定した強さを持つわけではない模様。メンバー全員の名前に何かしらの「武器」が含まれている。
・槍一刺(やり いちさし) 2年/キャプテン/FW/背番号10
克私のキャプテンだが、現メンバー最多得点の実力をいいことに、本来はFW志望である軟山を脅して無理やりキーパーをやらせ、周囲にもそれを黙認させるといった悪政を敷いていた。確かに実力はあるのだが別段高いというわけでもなく、本気の沖田には一瞬でボールを奪われ、シュートも最終的には剛に止められる等、自分の実力以上に思い上がっていただけのようである。何より性格面に難があり、上記のようにチームの雰囲気を乱していただけでなく、結イレブンとの試合後半ではワンマンプレーに走ったがために自身が克私イレブンの敗因となってしまった。しかし東北編全体を通して見ても、終始悪人として描かれているライバルは槍くらいであり、そういった意味では貴重なキャラなのかもしれない。と思いきや、合宿編エピローグで再登場した際には、どこかツンデレを思わせるような台詞を言うようになっていた。軟山との仲も良好で、初登場時の凶悪さはすっかり抜け落ちている。名前が「槍」のためか、「スピアのように鋭いドリブル」、「研ぎ澄まされたジャベリンのようなシュート」等の表現が用いられている。
・軟山弾(なんざん だん) 1年/GK→FW/背番号1番→?
弾(結イレブンの方)と同等のキック力を持ち、自身もFWを希望していたのだが、槍に理不尽な理由を付けられて無理やりキーパーをさせられていた。しかし試合の中で弾から「好きな事からは逃げない姿勢」と努力の成果を見せられ、今後は彼のようなストライカーになっていくと決意した。そして番外編「夢は、夢を紡ぐんだ」では、なんと東北サッカーを代表する選手達にFWとして名を連ねている。しかも槍よりも得点数が多いようで、昔と立場が逆転している。どのような経緯があったのかはまだ描かれていないが、やはり弾との出会いがターニングポイントだったのだろう。さらに合宿編エピローグで槍と共に再登場した時も、槍とツートップを張りながらも先制点を決めており、本編でも徐々に頭角を現してきている。
・乱麻魁斗(らんま かいと) 克私中学サッカー部監督
「自由なサッカー」が大切だと考え、部を選手達の好きにさせていたが、その実態は放任主義同然のものだった(現に克私イレブンは槍一人だけの圧政になっていたし、静江監督からも「自由」ではなく「無法」だと諭されている)。悪い人ではなさそうだが、正直監督としては最低クラスのことをしでかしている。
・地区……東北(前年度東北代表)・ユニフォーム……深緑色の襟付きウェア・フォーメーション……5―3―2の鉄壁守備型「F―メタルウォール」・『戦術』……オフ・ザ・ボール型の《フォートレスプレッシャー》(始動役は要)
全国出場の常連であり、自他共に認める強豪校。サッカー部自体が学園としての誇りでもあり、重い伝統を背負っているチーム。鉄壁の守備と堅守速攻が武器で、その守備力は作中最高峰と言っても過言ではない。なぜなら仙守イレブンは作中で唯一結イレブン相手に完封勝ちしているチームである(しかも4点差)。東北編ではロスタイム終了間際についに失点を許し予選敗退。だが合宿編で再登場した時は悔しさをバネにして段違いに強くなっており、結イレブンを圧倒。上記の完封勝ちを演出した。なお、東北編・合宿編両方にチーム単位で登場しているライバル校は仙守だけであり、特に合宿編では結イレブンを強化するための合同練習を組んでくれるだけにとどまらず、『戦術』の概要すらも惜し気も無く丁寧に教えてくれた。このように、結イレブンにとっては好敵手としても師としても欠かすことのできない存在となっており、仙守は結イレブンにとって最高のライバルだと見なす読者も。「硬さ」や「巨大さ」を連想させる語が名前に含まれているメンバーが多い。
・要守(かなめ まもる) 2年/キャプテン/DF/背番号2
沖田とは互いを認め合い、切磋琢磨し続ける永遠のライバル。不落との連携はまさに鉄壁で、2人を合わせて「不落の要塞」と呼ばれている。一人称は「拙者」、相手を「お主」と呼ぶ等、侍のような口調で話す。強豪校のキャプテン・結イレブン最強の沖田と戦友・ユースにも選抜されている……と強キャラ設定盛りだくさんであり、初登場時から沖田と同等の実力を持っていた。沖田の「居合い」に対し、要は「大剣」という足技を使う(おそらくパワー重視?)。結イレブンに敗戦後は、メンバー全員が「仙守の名を汚した」と学内で後ろ指をさされるようになってしまい、要自身も覇気を失っていた。しかし師道監督の喝で目覚め、合宿編で再び沖田と相対し圧倒。四天王のシュートを片足で粉砕する・最後列のDFにも関わらず何度もオーバーラップし2得点を決める攻撃力をも身に付けるといった、大幅なパワーアップを遂げて帰ってきた(しかも両腕を脱臼し包帯を巻いた状態でそれらをやってのけた)。上記のように、「沖田レベルの足技を更に強化させた」「ディフェンスだけではなく得点力としても機能する」点から、沖田よりも格上だと考える読者も多数。赤の他人だった奪取の才能を見出しわざわざ声をかけに来たり、相手にPKのチャンスを与えてしまった前壁に文句一つ言わない(不落なら必ず止めると信じているため)等、選手以前に人間としての度量も大きい。
・不落優(ふらく すぐる) 2年/GK/背番号1
要と共に仙守の守備を支える坊主頭のゴールキーパー。一人称は「某」、相手を「貴公」と呼ぶ等、要とは微妙に異なった侍口調で話す。サッカーは中学から始めた。セーブ率は驚異の9割で、三和土からもバケモノと恐れられていた。事実、結イレブンとの試合では真正面からのシュートはもちろん、シュートフェイクを入れられたりガラ空きのゴール逆側に蹴り込まれても失点を許さなかった。また肩も強靭で、ゴールからの数十メートルロングスローで一気に攻撃へと転じることができる。要と並ぶ仙守のエース格であり、東北編では最強のGKだった。……しかし合宿編で再登場してからは要の台詞ばかりがやたらと多くなり(沖田がメインの回では必然的に要とのやり取りが増えるため)、不落の台詞が激減してしまうという妙な弱体化を受けている。
・奪取隼人(だっしゅ はやと) 1年/FW
要にスカウトされて入部した新入生。先天的に足が速く、入学当初は陸上部に所属していたが、競技レベルでは通用しないのだと無力感に苛まれ退部。そこへ噂を聞き付けた要に呼び出され、彼の言葉に導かれてサッカー部の一員となった。この恩もあったためか要を慕っており、試合中も要の思いに応えようと張り切っていた。50メートル5秒9の記録を持ち、優れた瞬発力・急停止力を活かしたドリブルで攻め上がる。「要の守備→長い縦パス→奪取の高速ドリブル」は堅守速攻を誇る仙守の王道パターンである。爆走する際に「ららららら!」と叫んだりしている。同じく俊足設定の鬼龍院とどちらの方が速いのかは不明。
・師道威心(しどう いっしん) 仙守学園サッカー部監督
赴任した中学のサッカー部を何度も強豪に仕立て上げてきた、ベテランの指導者。自身も若い頃は高校サッカーで脚光を浴びていたそうだ。教え子達の努力を認め、自暴自棄になっていた時には喝を入れて道を示したりと、威風堂々とした立ち振る舞いは監督の鑑。手で触っただけで筋肉の疲労状態を読み取る等、長年の経験で培った感覚も折り紙つき。
・地区……東北・ユニフォーム……左半分が赤、右半分が黄色のツートンカラー・フォーメーション……2―3―5の超攻撃型「F―パッションファイア」
全員守備、全員攻撃、そして全員熱血なチーム。とにかくメンバー全員の言動が熱く、良くいえば一直線な、悪くいえば無鉄砲なプレイをする。だがそれだけで点を取れる程の粘り強さやスタミナが魅力。去年の東北予選で結イレブンと戦っていたそうで、弾をはじめとする二年生からは気に入られている。今年は金条の不協和音によりチームがまとまりきれていなかったが、試合を通して団結。情熱的なプレイで結イレブンと清々しく全力を出し切った。メンバーの名前は「熱かったり」「厚かったり」する実在の人物から取られている(金条を除く)。ある種のスポ根的な熱血さとネタにしか思えない叫びの数々を併せ持っており、再登場を期待する声もある。
・松岡球造(まつおか きゅうぞう) 3年/キャプテン/GK/背番号1
東北一、いや日本一、いや世界一熱い中学生。「もっと熱くなれよ……!!熱い血燃やしてけよおおおおおおお!!!」「よろしくお願いしまあああああす!!」等、発する台詞の大半がとにかく熱い、熱過ぎる。近くにいるだけで気温が上昇するそうだ。サッカーに対する情熱は評価できるのだが、キーパーとしての実力はぶっちゃけ作中最弱。結イレブンとの試合では、「相手FWと1対1→自分で自分に謎の熱血トーク→あっ」の流れを3度も繰り返し計3失点、読者の腹筋崩壊を誘った。だが金条の復活に伴い最高潮に達した熱血で最強無敵の『松岡富士山』となり(意味不明)、最後の最後でついにまともなセーピングを見せた。以上のように選手としての実力は皆無だが、ネタキャラとしての需要は非常に高いキャラであった。合宿編では金条に付き添う形で再登場。合宿編で再登場したライバル達は何かしら心身の成長を遂げているのだが、この人は相変わらずだった。
・金条努夢(きんじょう つとむ) 2年/MF/背番号26
熱血野郎ばかりの上尊イレブンの中でも特に熱血で、『努力の天才』として他校にも知れ渡っている努力家。だが昨年、放射能汚染の影響で大好きだった兄を亡くし、大きな喪失感から情熱を失ってしまっていた。結イレブンとの試合中でもまるでプレイに絡もうとしない程に病んでいたが、次郎の叫びによって「心の奥で兄は生き続けている」のだと確信し、かつての自分を取り戻した。それからは憑き物が落ちたかのように熱血漢へと早変わりし、努力によって洗練された技術で1点を返し、見事に熱い試合を演出した。その後は八百屋『くろがね』にサプライズ訪問。合宿へと旅立つ次郎にエールを送り、プレゼントを渡した。背番号や兄弟設定など、次郎と共通点が多い(二人とも背番号26であり次男)。
・暑意燃照留(あつい もえてる) 上尊中学サッカー部監督
三十路。名前がモロに熱い。サッカーの『熱さ』が人間形成には欠かせないものだと信じているため、選手達に負けじと暑苦しい。といっても深刻な悩みを抱える金条には慎重に接したりと、がむしゃらに情熱を押し付ける人ではないようだ。選手達に自作のドリンクを飲ませていたため、意外と家庭的なのかもしれない(なおドリンクの名前がヤバい)。
準決勝なのにたった5行で試合終了という史上最速の負け方をした、まさに「噛ませ」中学。キャプテン以外の選手は名前も台詞も試合シーンも一切出ないまま出番を終えた。
・茶栽野無(ちゃさい やむ) キャプテン
ポジションも学年もろくに記載されず、山田に肩ポンしただけで消えた可哀想な人。番外編「七夕の冬空」でまさかの再登場を果たしたが、ここでもロクな描写も無くやはり噛ませに終わった。挙句の果てに名前で呼ばれるシーンが無いためか、名前を「鎌瀬」だと読者に誤認されることも(「鎌瀬」は学校名です)。
・地区……東北・ユニフォーム……白色がベースで丸首・フォーメーション……3―6―1のワントップ型「F―ダイヤモンド」・『戦術』……オン・ザ・ボール型の《コネクションD》、および改良版の《コネクションD・verP》(いずれも始動役は晶)
東北予選編における最後の壁。例年、初戦か二回戦止まりの平凡なチームだったが、冬空の復帰と晶の入部により大躍進を遂げ、ついに決勝まで昇り詰めてきた超新星。沖田達は名前も知らない程度のチームだったが、現在の実力はトップクラス。攻守共に目立った隙が無く、準決勝では克私中学を5―0という大量得点差で叩きのめした。決勝の舞台では結イレブンと壮絶な総力戦を繰り広げるだけでなく、今まで明かされてこなかった純達の過去・純vs晶・沖田vs冬空など数々のドラマが盛り込まれた、まさに東北編を〆るにふさわしい試合を展開した。晶や冬空が主人公二人(純・沖田)と密接な関わりを持っていることからも、友育は仙守と並び結イレブンにとって最高のライバルだと考える読者も。メンバーは「冬」や「寒さ」を連想させる名を冠しているようだ。
・白雪晶(しらゆき しょう) 1年/MF/背番号7
東北決勝にて突如姿を現した、純にとって無二の親友(名前だけは純の夢に出ていた)。瞳の色は水色。本来、純達は晶を含めた5人でじいちゃんの家に引き取られていたのだが、とある事情により晶だけが引っ越すことになってしまったため、本編開始時にはいなかった。純にとって天野以上の親友とも言うべき存在で、実は被災がきっかけで一番最初に出会った親友は天野ではなく晶である。震災直後、純とは絶望的な状況の中で協力して生還したこともあり、非常に強い友情で結ばれている。だが東北決勝で友育イレブンの一人として再会した時は、幼い頃とは一変して純達を拒絶する。しかし一連の行動は心の奥底で大きな寂しさを抱いていたためであった。決勝の最後の最後で純と魂をぶつけ合った末に、純との「約束の証」に気付き、和解。「ただいま……」の台詞と共に、まさに純達「家族」の輪へ帰ってきた。その後は昔と同じように友好的な関係になっており、学校は違えど気軽に純達の所へ顔を出しているようだ。そして彼は作中初めて登場したLOCKでもある。LOCK能力『視』は「フィールド上の全てを前後左右上下同時に把握する視野」と「どんなに微弱な動き(筋肉の微妙な動き等)でも見極める絞られた視野」を自在に使い分けられるというチート級の能力であり、作中最強のゲームメイカーといえば満場一致で晶だろう。事実、晶の能力を打ち破ることができたのは同じくLOCKとして覚醒した純だけであり、純がいなければ結イレブンは晶の能力の前にほぼ確実に敗退していたであろうことからも、いかに彼が超人的な力を持っているかが察せられる。冷静な性格だがチームメイトとの仲も良好で、特に冬空は学年が2つも上なのに仲が良い。
・冬空輝星(ふゆぞら てるほし) 3年/キャプテン/FW/背番号10
「サッカーの一番星」「彗星のストライカー」の異名を持つ、東北屈指のストライカー。肌は白く、容姿端麗。小学生クラブ時代に沖田と対戦しており、以来彼をライバル視していたようだ。あの沖田にすら「冬空さんは強い」と素直に賞賛される程の実力者。その名前からか、「流星」という表現がよく使われる(ちなみに後述の番外編では星や星に関する表現が多用されている)。また、本人も星空を眺めるのが好き。東北決勝では晶と並びかなりの強敵として描かれ、その異名に恥じないプレイで結イレブンを驚かせた。剛がワンテンポ速く飛び出しても間に合わない程の豪速球で得点を重ね、作中初めて単独で沖田の居合いを破ったりと大暴れした。後半、結イレブンの反撃によりチームが劣勢に立たされた時はキャプテンとして仲間を鼓舞し、「上手いだけのプレイヤー」から「強いプレイヤー」(沖田曰く「本当のキャプテン」)へと進化した。また、番外編「七夕の冬空」ではなんと主役に抜擢され、後日談が掲載されている優遇っぷり。番外編とはいえ、結イレブン以外のキャラで主役を担当したのは彼が初めてである。部員全員と仲が良さそうで、同期の荒熊や、学年が下の晶や寒波にも信頼を寄せている。東北予選決勝後は都内の強豪校からスポーツ推薦をもらっており、早くも進路は安泰だそうだ。
・寒波(かんぱ) 2年/GK/背番号1
フルネームは不明。運動神経の差を頭脳で覆すことが楽しくてキーパーになった頭脳派。「~だべ」口調で田舎者の印象を与えるかもしれないが、その分析力は確かなもの(現にCounter passや弾とのPKでも冷静に対処していた)。一方で計算が通用しないゴリ押しや奇策が弱点。友育イレブンは冬空や晶が目立っているが、寒波も充分に優秀な選手である。冬空からの信頼も厚いようで、彼からは次期キャプテン候補だと評されている。
・北風三太郎(きたかぜ さんたろう) 友育中学サッカー部監督
間延びした口調が特徴的な友育の監督。サッカー大好きな三兄弟の末っ子であり、自身とは違い着実に成功していく兄達の姿を見続ける内に、自分もサッカーで東北を飛び出したいという思いを強くした。そのため教え子達の躍進に内心期待を高めていたが、友育イレブンの前では変わらずのんびりと振る舞っていた。これは「最も責任のある大人が、誰よりも穏やかに冷静に構えていることが大切」という己のポリシーを貫いたためである。名前の由来はおそらく「北風小僧の寒太郎」+「サンタクロース」?
・地区……近畿(今年度近畿代表)・ユニフォーム………オレンジ色。
フェアプレイに定評がある強豪校。合宿編で一足先に登場したライバル校だが、まだ試合描写が無いため実力やメンバーは不明であるが、どうやら『戦術』はオン・ザ・ボール型のようだ(浪花があっさりと情報漏洩してしまった)。
・浪花正仁(なにわ まさひと) 3年/キャプテン/FW
関西弁と鼻の絆創膏がトレードマーク。他校からは「『義』のストライカー」と評されており、性格も陽気で優しい。風呂上りは浴衣派。松代パーキングエリアで出会った後、菅平では結イレブンと何度かニアミスするような描写があったが、合宿編第六話にてついに再会。財布を拾ってあげて以来、山田と何かと縁があり、温泉でもたまたま居合わせた山田と二人きりで語り合った。この時、「普通であること」に悩んでいた山田に自論を語り、元気付けた。
・紫乃原月野(しのはら つきの) 通天閣中学マネージャー
通天閣のマネージャーで、髪は紫色。学年は明記されていないが、おそらく一年か二年(三年生の浪花に対して敬語であるため)。浪花からは下の名前で呼ばれており、仲の良い様子。一輪の菫と例えられており、初対面の結イレブンですら美人と素直に認める程。さらに介抱の手際も良く、心身ともに優れた敏腕マネージャーであるようだ。一方で、なぜか純だけは彼女を「危険」だと感じているが……?なお、紫乃原は髪だけでなく瞳も紫色だと描写されており、読者の間では彼女がLOCKと何かしらの関係を持っていると推測されている(この作品で瞳の色がわざわざ明記されているのは、LOCKである人物のみであるため)。
・地区……関東(5年連続関東代表)・ユニフォーム……特別な黒色(後述)
通天閣中学と同じく、合宿編で先行登場。「東協学園」と略称で書かれていることがほとんど(「東京」ではなく「東協」)。全国制覇計25回、現在も4連覇中という驚愕の実績を誇る、名実共に中学男子サッカー最強校。メディア露出度も高く(テレビ等の取材が来るのは日常茶飯事らしい)、最強の証たるユニフォームは『マイティブラック』と称されている。また、『四天王』と畏怖される、中学サッカー界における各ポジション最高峰プレイヤーが所属している。まだ試合描写がないため、四天王以外のメンバーや『戦術』は不明。
・皇西白虎(おおにし びゃっこ) 3年/キャプテン/MF
四天王の一人。通称、『皇帝』/『最強の最多』。「サッカーは選択のスポーツ」という哲学を持つ、東協イレブンの知将。四天王の中でもまとめ役的な存在で、傲慢な朱雀やドラゴンでさえも皇西の指示には従っている。沖田や要とは既に面識があったようだ。まだ彼の実力は明らかにされていないが、合宿編では虎の爪のように鋭いパスを出していた。
・北原玄武(きたはら げんぶ) 3年/副キャプテン/GK
四天王の一人。通称、『英雄』/『最強の最小』。140cm程の小柄で童顔。お世辞にもキーパー向きの体格ではないが、セーブ率9割5分を誇り、弾のシュートをハンデを与えた上で片腕で止めるなど実力は極めて高い。四天王の中では割と温厚な性格なようで、初対面の時こそ己の体格をけなした弾を挑発し返したりもしていたが、温泉で再会した際にはむしろ弾と自分の共通点を見つけて歩み寄ってくれた。どことなく、他の三人とは違った印象を受ける四天王である。例えば他の四天王の通称が『皇帝』『神風』『暴君』など荒々しいものなのに対し、北原の通称は『英雄』。また紹介文で唯一、生まれ持った才能ではなく努力して四天王になったことが明確に示されている……等。
・南朱雀(ナン チューチュエ) 2年/FW
四天王の一人。通称、『神風』/『最強の最速』。中国からのスポーツ留学生であり、話し言葉によく「~アル」が混じる。その通称にふさわしくスピードに関する天賦の才を持っており、100m10秒50+シュートスピード140Kmという圧倒的な速さと超火力で得点を量産する。しかし才能こそあれど性格に難があるようで、下記のドラゴンと共に結イレブンに対して辛辣な発言ばかりしている。さらに合宿編でのミニゲームでは、サッカーでの勝負に圧勝したにもかかわらず、それでも収まらない苛立ちに任せ、沖田を負傷させる目的でボールを蹴り込んだりと非常に傲慢。「日本人の癖ニ!」等、露骨な差別発言すら言ってのける。
・Eastlake Bluedragon(イーストレーク ブルードラゴン) 2年/DF
四天王の一人。通称、『暴君』/『最強の最大』。アメリカからの留学生。髪は青く染めている。中二にして2m20cmという恵まれているどころか超人的な体躯を誇り、フィジカルだけで相手を捻じ伏せる様は「暴れ狂う青竜の逆鱗」と表現される。ただ背が高いだけでなく、一番の隙である身体の真下を通されても瞬時に膝を折ってボールを押し潰して止めてしまう程の柔和な筋肉で構成されている。本名は当然英語なのだが、作中ではカタカナで「ドラゴン」と表記されることがほとんど。ロドリゲスと違い、日本語はそこまで流暢ではないようだ(現に日本語はカタカナ混じりで非常にカタコト)。上記の朱雀と同じく、身体能力こそ圧倒的だが性格が問題。朱雀と一緒に度々結イレブンをけなし、「Fuck off!」「Fake Ass Nigga!」等の最低クラスのスラング発言もしている。
・不動源一(ふどう げんいち) 東京国際協力学園サッカー部監督
優秀な選手を発掘し、そのスペックを引き出す「名伯楽」。まだ番外編でしか登場していないが、東協の監督を務めるだけあって堂々とインタビューに答えていた。どうやら仙守学園監督の師道と旧友らしい。
・地区……所属なし?・ユニフォーム……森のような緑色・フォーメーション……4―4―2のフラットな陣形「F―フォレスト」・『戦術』……《イッツ・ア・ワンダーワールド》(始動役はミコ)
合宿編第七話で練習試合を組むことになった長野県のサッカークラブ。クラブなので、これまで戦ってきたチームのように中学校の部活動ではない。男女混合チーム(男子7人・女子4人)で、控え選手や監督は登場していない。底知れぬ実力を持つチームで、前半戦は3割・後半戦は4割の力しか出していないのに結イレブンに圧勝した(この時点で結イレブンは多少のパワーアップを遂げていたのに、それすらも通用しなかった)。メンバーは全員、何かしらの木でできたアクセサリーを身に付けている。
・ミコキャプテン/FW/背番号11
小麦色の肌と、木製の首飾り(丸くて何かを象っている?)やヘアピンが特徴の少年。試合以外でも常にウェアを着用している。神出鬼没であり、いつもどこからともなく現れては煙のように消えている。年齢は記載されていないが、おそらく純達と同い年くらいだと思われる(純が「ミコ君」と呼んでいるため)。普段は爽やかな笑顔を絶やさないが、試合時にはキャプテンとして皆の力加減を指示したり、ボールを持てば淡々と守備陣を圧倒してゴールを決めたりと、サッカーに対しては冷静なところも併せ持つ。結イレブンに友好的に関わってくれた一方で、非常にミステリアスな人物でもある。誰もいない場所から突然現れる、純の心の中の呟きに対して返答する(読心?)、果てには純達一年生全員の夢の中にまで出てきて助言を与える等、摩訶不思議な言動が絶えない。さらに、なぜかLOCKについてかなり詳しく(LOCKである人物が誰なのか、加えて静江監督の能力までも知っていた)、ハイドンが作り出した結界の中にすらあっさりと入ることができていた(普通の人間は入ることができない)。ミコ自身がLOCKではないことは確定したが、ならば一層なぜLOCKについて多くを知っているのか謎である。余談だが、名前の表記が「ミコ」と「みこ」の2パターン存在する。アイガーデンの仲間内からは「みこ」で、それ以外の人物から呼ばれる際は「ミコ」となっている。何か意味があるのだろうか?
・なこFW/背番号10
アイガーデンイレブンの女子メンバー。チーム一の小柄で童顔。天真爛漫そうな女の子だが、なんと作中初のキックオフゴールをやってのけた(後半戦開始から5秒も経たない内に決めた)。まさか弾でも成し得なかったキックオフゴールを女子が決めるなんて誰が想像しただろうか。
・ジェシカGK/背番号1
長身の女性キーパー。なこと一緒に登場することが多い。練習試合ではやみくもに放ったものとはいえ弾のシュートを足で止める実力を披露した。
・クリスMF/背番号9
ブロンドの長髪と碧眼が特徴的な女子メンバー。アイガーデンイレブンの中では好戦的な性格のようで、自身と同じゲームメイカーである三和土とボール捌きを競い合った。三和土のフェイントにも完璧に対応したりと、実力も高い。
純達が通う結中学校の人物達。試合と試合の間の回に登場することが多い。
・平世千重華羅(へいよ ちぇけら)・鷲松波見栄流(しゅーまっは みはえる)・語尾小文字エ(ごび こもじえ)
この3人についてはレギュラー化したため、結中学サッカー部を参照。
・単一先生/単二先生/単三先生
理科担当。電池家という家系の三兄弟で、それぞれ単一先生が一年一組、単二先生が一年二組、単三先生が一年三組のクラス担当でもある。それぞれが電池型の被り物(例えば単二先生は単二電池のフルフェイス)をして教壇に立っており、初見でのインパクトは半端なものではない(現に純は驚愕していた)。なので顔が見えない。ちなみに主人公の純が在籍しているという都合上、単二先生の出番が圧倒的に多い。話が進むに連れ、電池家の家族メンバーが結イレブンの前に所々で現れている(下記参照)。
・ ヒスト・リー先生
「ウォァラッ!」や「考えるな!感じろ!」が口癖の社会担当。赤色の漢服を着用し、校内では常にヌンチャクを振り回している(そのため先生なのに器物破損が絶えないようだ)。性格は熱血だが言い回しが独特なため、単二先生と並んでネタキャラの地位を確立している。だがなんと合宿編ではバスの運転手として結イレブンに同行(静江監督は高齢だし、そもそも大型免許を持っていない)。さらに合宿編最終話では心を閉ざした純に温かい言葉をかけ、今までのネタキャラっぷりからは想像もできないような素晴らしい一面を見せてくれた。この時に純へ語りかけた内容はまさに先生の鑑。ちなみに教員に就くまでの経緯で、様々な人生(?)を歩んでいたようだ。「少林寺拳法の修行をしていた(という噂)」・「バスガイドをしていた」……いったいなぜ教員を目指したのだろうか。実家は唐辛子を育てているらしい。
・方程式立瑛(ほうていしき たてる)先生
数学担当。今のところ、試験中に腕組みして教室を巡回したシーンしか出番がない。なぜかこの先生だけ特徴が述べられておらず、どこか不遇。
・和賀配寝鼓出或(わがはい ねこであある)先生
国語担当。寝鼓出或の読みは「ねこである」ではなく「ねこであある」。若手の先生で、口癖は「我が輩は先生である。ボーナスはまだ無い」というガチで可哀想な人。というか一人称がメインキャラである清縦朗とダダ被りしている(清縦朗の方が後から登場したのだが)。
・荒城廉太郎(こうじょう れんたろう)先生
音楽担当。年配の先生であり、楽団で指揮者を経験したこともあるベテラン。カールした髪形や長い白髭が特徴的。趣味は月を眺めることらしい。名前と趣味からわかるように、おそらく元ネタは音楽家の滝廉太郎+彼の作曲した有名な曲「荒城の月」。
・美使徒号礼(びしと ごうれい)
一年三組の学級委員兼号令係。学級委員とはいえ、成績・スポーツ・容姿どれもダメで、人に誇れる特技は朝と帰りの号令だけという「お手本にならないような学級委員」だそうだ。だが唯一の特技である号令は相当なものらしく、「エレガントかつビューティフル、そしてファンタスティックな号令」・「ワンダフルかつアメージング、そしてグロリアスな号令」といった凄そうな形容詞をふんだんに盛り付けた号令を作中で何度も披露している。他のクラスメイトキャラであった平世達はレギュラー格になっているのに、彼だけは入部していないため少し影が薄い(そもそも号令しか台詞がなかったのだが)。
東北編終盤から徐々に物語へ現れ始めた謎の組織。「ラプチャー」と読む。総員数、本拠地などの情報は今のところ全て謎に包まれている。東北編ではLOCKとして覚醒した晶や純をハイドンに監視させ、合宿編では純の拉致を目的として強襲してくる等、どうやらLOCKに関する何かしらの研究を行っているようだが……?合宿編で判明した組織の目的は「東北に逆らうと見なした人間を皆殺しにする」という非常に残虐非道なものであった(組織のメンバーはこれを「ユートピア革命」と呼称している)。なぜこんなことを目論んでいるのか、その理由は未だ不明。東北、および東北以外の地域に何か思うところがあるのだろうか……?
・『王』
「キング」と読む。Raptureを統べる者、すなわち組織のトップ。白い仮面を被っており、素顔は不明。純の偵察、拉致をドクターに命じたのも彼のようだ。
・『ルナ』・『アズ』・『ピータ』・『チューン』・『ウララ』・『ルート』
この6人は最高幹部達であり、名前は全員コードネームである。よって本名は不明。合宿編エピローグで名前のみ登場したため容姿や性格は一切わからないが、『ルナ』は幹部達の中でも『王』に最も近い地位であると語られている(ドクターが「Raptureのナンバー2、ルナ様」と言っているため)。
・ドクター・コウヤ
肩書は『人類可能性研究班 所長』。直属の部下はハイドンとヴォルガ。細見の長身、黒髪を整髪料で束ね、白衣を纏った男性。初登場時から主に研究所でハイドン達に指示を出すことばかりだったが、合宿編第七話で静江監督の前に姿を現し、ついに自ら前線に。その正体はなんと静江監督の甥であり、本名は荒野善広(あらや よしひろ)。かつては安全な医療でより多くの人々を救いたいという使命感から医者になり、被災地の慈善活動にも積極的に携わる清らかな男だった。だが、『王』と出会ったことで一変(この時、『王』と善広との間で何があったのかは明かされていない)。慈善活動の協力者やスポンサーを労働面・金銭面ともに利用し、支援金をRaptureの研究費として騙取する等、Raptureに心酔する一人の研究者へと変わってしまった。余談だが、おそらくコードネームの由来は名字の「荒野」が「こうや」とも読めるためだろう。
・ハイドン
Raptureの中で一番最初に登場したメンバー。東北予選決勝直前、純と晶の監視役として送り込まれたところが初登場。ドクター・コウヤの部下。無造作に逆立てた黒い長髪、漆黒のファーコート、ドス黒い瞳(一般の日本人よりも更に黒い)と、「黒」がトレードマークの少年。LOCKの一人。まだどんな能力を持っているのかは明かされていないが、晶ですら行使していなかった「結界」と呼ばれる現象を扱えるあたり、LOCKとしての能力を熟練させているようだ。実は物語が始まる一年前の時点で、結中学サッカー部に残酷な仕打ちをしていたことが合宿編で明らかに。その全容は、昨年の夏合宿で結イレブンを襲い、清縦朗を含む当時の二年生全員を病院送りにした(清縦朗以外のメンバーは一年以上経った現在でも未だに昏睡状態である程の重症を負わされた)という最悪の因縁だった。しかもメンバーの負傷により結イレブンはその年の東北予選決勝を棄権せざるを得なくなり、ハイドンは実質的に結イレブンを崩壊させたも同然の所業をしてのけたのだった。それ以降、結イレブンと再会することはなかったようだが、合宿編終盤でついに接触。母単を人質に捕り、結イレブンとのミニゲームを強要。弾と三和土の顔面を殴打したり、剛と一郎の腹や背中に何度も蹴りを打ち込んだりと、明らかにボールが絡んだプレイの延長上ではないレベルの暴力を好き勝手にふるい続けた。しかもそのように結イレブンを満遍なく傷付けた行為も、純の心に精神的ダメージを植え付け、心身共に衰弱させて叩き潰すための陰湿な手段だった。最終的にはミコに介入されて撤退を余儀無くされたものの、結イレブンに対して充分過ぎる程の傷を負わせていった。上記のように、内面も外面もまさに「悪魔そのもの」と表現される彼だが、結イレブン11人をたった一人で相手にしても余裕で勝利しており、暴力的とはいえサッカーの実力自体は相当なもの。だがハイドンにとってサッカーは「スポーツ」ではなく、「人殺しの道具」だそうだ。
・ヴォルガ
ハイドンと同じくドクター・コウヤの部下である長身の男(190cmくらい)。ワインレッドの長袖シャツとズボン、鋭利な赤フレームのサングラスと、トレードマークは「赤」。LOCKの一人だが、こちらもハイドンと同じく能力は明かされていない。が、菅平へ向かい途中、高速道路を全速力で走ってきたトラックを掴んで投げ飛ばすという人間離れした怪力を披露した。このことから読者の間では「肉体を強化する」ような能力なのでは?と予想されている。東北編では電話越しにハイドンから情報をまとめていたり、合宿編では二人揃って菅平に派遣される等、ハイドンとはパートナーのような関係で描かれている。時に任務の度を超えて暴れてしまうハイドンとは対照的に命令には忠実だが、たまに「もう少しであの美味しいソフトクリームにありつける。わくわく」などとコワモテの外見からは予想できない能天気な発言をするので、本音がわかりにくい人物でもある。また、Raptureに所属しているにもかかわらず、なぜか静江監督にはやや友好的に接している(ハイドンや『王』が静江監督を「裏切り者」と罵っているのに対し、ヴォルガは「静江ばあちゃん」と呼んでいる)。その際、マネージャーとはいえ結イレブンの一員である恋達に危害を加えることも一切しなかった。去り際に、ドクター・コウヤの行いは間違いだと考えているような発言をほのめかしたが……?
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